レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2023年04月05日
- 登録日時
- 2024/01/25 11:26
- 更新日時
- 2024/03/26 14:06
- 管理番号
- 埼熊-2023-085
- 質問
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解決
アイヌの人が馬を生活に取り入れていたかを知りたい。
- 回答
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以下の資料と情報を紹介した。
1 図書
『新訳日本奥地紀行』(イザベラ・バード著 金坂清則訳 平凡社 2013)
p349「外を見ると優に一〇〇頭はいようかという馬の群れが、二人のアイヌと全速力で道を駆けていき、その後を何匹もの犬がついていくのが目に入った。山で野生馬のように走り回っている何百頭もの馬から大群を一まとめにして〈囲い柵〉[馬追込]の入口へと巧みに誘導するアイヌと馬の群れだった。アイヌはその中からその日に必要なだけを選び出し、残りの馬、つまり背中に深い傷を負った馬は放ち[山に]返すのである。」とあり。
『アイヌのくらしと言葉 3』(北海道教育庁生涯学習部文化課編 北海道教育委員会 1993)
p137「翁は営農のかたわら畜産、特に馬の飼育は父ゆずりで中々の名人で、馬の売買で多くの人々が翁宅を訪れ、商売もうまかったという。」とあり。
『新 北海道の古代 3 擦文・アイヌ文化』(野村崇[ほか]編 北海道新聞社 2004)
p124-126「4 馬がいたコタン ユカンボシC2遺跡」に該当記述あり。
2 インターネット情報
《国立国会図書館デジタルコレクション》『旭川アイヌの研究』(北海道旭川師範学校編 北海道旭川師範学校 1936)(https://dl.ndl.go.jp/pid/1451416 国立国会図書館)111コマ 国立国会図書館/インターネット公開
p180-181「三、飼育」
「馬は耕作用として十頭程居る。馬の使用は概して上手である。昔は山から角材を出す為に、大概の家で持つて居たが、現在はその仕事がないのと、馬を使つての労働の賃金低下と相待つて、大いに減少し、農耕用に使ふだけなので十頭位で十分なのである。」とあり。
- 回答プロセス
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1 自館目録を〈アイヌ & 馬〉で検索する。
2 《国立国会図書館レファレンス協同データベース》(http://crd.ndl.go.jp/reference/ 国立国会図書館)を〈アイヌ & 馬〉で検索する。
3 《CiNii Research》(https://cir.nii.ac.jp/ 国立情報学研究所)を〈アイヌ & 馬〉で検索する。
4 《Google》(http://www.google.co.jp/ Google)を〈アイヌ & 馬〉で検索する。
(1)《旭川市》(https://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/index.html 旭川市)「旭川市博物館歴史学習シート」『上川アイヌと馬』(https://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/hakubutukan/education/d061522.html)
「上川アイヌが馬を飼っていたとの記録はありませんし、そもそも本来北海道に馬は生息していませんでした。(中略)この近世の馬については、アイヌが柵で囲った牧場で馬を飼っていた可能性も指摘されているので、近世前半にはアイヌが馬産に従事する状況は広くみられたかもしれません。」とあり。 「馬を駆るアイヌ」(『松本吉兵衛絵入紀行』1859)の図版あり。
(2)(1)の参考文献『新北海道の古代 3 擦文・アイヌ文化』を確認する。
5 《Google ブックス》(http://books.google.co.jp/ Google)を〈アイヌ & 馬〉で検索する。
6 《国立アイヌ民族博物館 収蔵資料データベース》(https://archives.nam.go.jp/DB/ 国立アイヌ民族博物館)を〈馬〉で検索する。
7 《国立アイヌ民族博物館ライブラリ》(https://www-std01.ufinity.jp/nam_library/ 国立アイヌ民族博物館)を〈馬〉で検索する。
〈その他調査済み資料〉
『アイヌ文化史辞典』(関根達人[ほか]編 吉川弘文館 2022)
『アイヌのくらし 時代・地域・さまざまな姿』(北海道博物館[ほか]編 アイヌ民族文化財団 2021)
『千島・樺太・北海道アイヌのくらし ドイツコレクションを中心に』(アイヌ文化振興・研究推進機構編 アイヌ文化振興・研究推進機構 2011)
『アイヌ民族~歴史と文化』([アイヌ民族文化財団編] アイヌ民族文化財団 2022)
『アイヌ文化の基礎知識 増補・改訂』(アイヌ民族博物館監修 草風館 2018)
『Horse 北海道の馬文化 第61回特別展』(北海道開拓記念館編 北海道開拓記念館 2005)
『馬の文化叢書 第5巻 近代』(馬事文化財団 1994)
ウェブサイト・データベースの最終アクセス日は2023年4月5日。
- 事前調査事項
- NDC
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- 風俗史.民俗誌.民族誌 (382 9版)
- 北海道地方 (211 9版)
- 参考資料
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- 『新 北海道の古代 3 擦文・アイヌ文化』(野村崇[ほか]編 北海道新聞社 2004) , ISBN 4-89453-306-5
- 『新訳日本奥地紀行』(イザベラ・バード著 金坂清則訳 平凡社 2013) , ISBN 4-582-80840-9
- 『アイヌのくらしと言葉 3』(北海道教育庁生涯学習部文化課編 北海道教育委員会 1993)
- キーワード
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- 北海道-歴史
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 文化
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000345422