レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2023年11月7日
- 登録日時
- 2023/11/16 15:52
- 更新日時
- 2023/12/19 16:22
- 管理番号
- 北広島町2023-03
- 質問
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未解決
加計(かけ 現在の広島県山県郡安芸太田町)の人で、吉田松陰の松下村塾に学んだ医師 富樫文周について、国立国会図書館デジタルコレクションに何か資料がないか調べて欲しい。
『広島県山県郡医師会史』上下と『吉田松陰全集』は目を通している。特に『広島県山県郡医師会史』に載っている以上の情報があるものを探している。
- 回答
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資料1
「広島山口にわたる曲直瀬道三の門弟と富樫文周について」という題の研究発表が昭和62年2月25日に行われたという記録があった。
資料2
時習館に入塾した経緯について、坂井虎山かその塾生、あるいは芸州僧黙霜の紹介ではないか、という推測が書かれていた。
- 回答プロセス
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まず自館所蔵の資料3『広島県山県郡医師会史』から、富樫文周についての記載のある箇所を確認した。
上巻546~549pに「富樫文周(一八四一~一八八七)の見出しで、彼の生涯について記述されている。(出身地、松下村塾に入る前に月性の時習館に入塾していること、松蔭からの評価、松下村塾に学んだ時期とその後、没した場所など)
この項目の参考文献として『月性の研究』『松蔭全集』『富樫家文書』が上げられている(タイトルのみで詳しい書誌情報なし)
国立国会図書館デジタルコレクションを「富樫文周」をキーワードに検索すると70件の資料がヒットする。
そのうち「インターネット公開」と「送信サービスで閲覧」のものを対象に、本文中の登場箇所を確認した。
検索でヒットしたもののうち13件は「吉田松陰全集」それ以外の資料の内容も基本的に吉田松陰全集の内容をひいたものがほとんどだった。
それ以外の内容としては、以下の1件があげられる。
資料1『日本医史学雑誌 = Journal of the Japanese Society for the History of Medicine』33(2)(1446)
info:ndljp/pid/3359315 (66コマ目)
この資料によると、日本医史学会広島支部総会ならびに研究発表会(昭和62年2月25日)で
「広島山口にわたる曲直瀬道三の門弟と富樫文周について」という発表が行われたことがわかった。
発表者の「末田尚」は『広島県山県郡医師会史』の執筆委員の1人。
発表の内容自体を記録したものはデジタルコレクションの中にはなかった。
念のためCiNiiReseaechでも検索したがヒットしなかった。
次に『広島県山県郡医師会史』に参考文献としてあげられていた『月性の研究』をキーワードに検索をした。
36件ヒットした中で以下の資料に富樫文集に関する記述があった。
資料2『維新の先覚月性の研究』月性顕彰会,1979.5
info:ndljp/pid/12270509(82コマ目)
富樫文周が時習館に入塾したのは、坂井虎山かその塾生、あるいは芸州僧黙霜の紹介ではないか、という推測が書かれている。
この内容は『広島県山県郡医師会史』には掲載されていない。
最後に『富樫家文書』をキーワードに国立国会図書館デジタルコレクションを検索したが、関連のある資料はヒットしなかった。
- 事前調査事項
- NDC
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- 中国地方 (217 10版)
- 個人伝記 (289 10版)
- 参考資料
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資料1『日本医史学雑誌 = Journal of the Japanese Society for the History of Medicine』33(2)(1446),日本医史学会,1987-04
https://dl.ndl.go.jp/pid/3359315/1/66 -
資料2『僧月性顕彰会. 維新の先覚月性の研究』月性顕彰会, 1979.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000039-I003177893-00 -
資料3『広島県山県郡医師会史 上巻』山県郡医師会史編纂委員会 編 , 山県郡医師会, 1996.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002549613-00
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資料1『日本医史学雑誌 = Journal of the Japanese Society for the History of Medicine』33(2)(1446),日本医史学会,1987-04
- キーワード
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- 幕末
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土 人物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000341108