レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2023年11月01日
- 登録日時
- 2023/11/03 10:57
- 更新日時
- 2023/12/21 16:13
- 管理番号
- 2344
- 質問
-
解決
当館展示の「安城の歴史」年表に「松平氏がおこる」とあるが、この「おこる」とは漢字で書くとどういう字なのか?
- 回答
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下記の資料より「松平氏がおこる」には、「起こる」もしくは「興る」の漢字をあてることが適切であると分かる
・『新編安城市史1』(A234.5/アン/A)p437
・『安城松平一族』(A288/アン/A)p34
・『学研現代新国語辞典』(813.1/キン/)p89
【参考文献】
・『家康と松平一族』(A288/アン/A)
・『旺文社漢和辞典』(813.2/オウ/)
- 回答プロセス
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(1)年表作成に携わったスタッフが不在、参考文献は明記されていなかった
(2)郷土(安城)資料の棚をブラウジング
郷土コーナーにある展示パネルのほとんどが安城資料を参考文献に挙げているため、安城資料における「松平氏がおこる」の記述の仕方を調べる。松平氏の発祥について書かれている資料を探す
①『新編安城市史 1』(A234.5/アン/A)p437 …「松平氏の起こりを…」と記載あり
②『安城松平一族』(A288/アン/A)p34 …「安城松平一族興る」と記載あり
③『家康と松平一族』(A288/アン/A)p7 …「松平氏は…興った」と記載あり
⇒上記の資料には「起」と「興」の漢字が使用されていた。②と③は著者と出版社が同一のため、どちらが正しいか分からない。
また「起こり」は名詞のため、「起こる」として使えるのかを(3)で確認
(3)辞典類で調べる(漢和辞典・国語辞典)
④『旺文社漢和辞典』(813.2/オウ/)
p28…音訓索引で「おこる」と記述漢字を探し、その意味を調べる
p718「発」 p814「興」 p1010「起」が意味としてふさわしいと分かる
⑤『学研現代新国語辞典』(813.1/キン/)
p89に「起こる」と「興る」の使い分けについて記述あり
➡今回の場合、どちらの字を使っても問題ないと分かる。「発」については記載なし
⇒「起こる」「興る」で若干意味が異なるが、今回の場合はどちらでも当てはまることが分かる。
(4)①②⑤の資料より、「松平氏がおこる」には「起こる」もしくは「興る」の漢字をあてることが適切であると分かる
- 事前調査事項
- NDC
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- 辞典 (813 9版)
- 参考資料
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安城市史編集委員会 編集 , 安城市. 新編安城市史 1. 安城市, 2007.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I059738366-00 -
安城市歴史博物館編 , 安城市歴史博物館. 安城松平一族 : 徳川家康の源流. 安城市歴史博物館, 2009.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000096-I001681006-00 -
金田一春彦, 金田一秀穂編 , 金田一, 春彦 , 金田一, 秀穂. 学研現代新国語辞典 改訂第6版. 学研プラス, 2017.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000096-I000365281-00 , ISBN 9784053045799 -
安城市歴史博物館 編集 , 安城市歴史博物館. 家康と松平一族 : 開館30周年記念特別展. 安祥文化のさと地域運営共同体, 2021.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I031271919-00 -
赤塚忠 [ほか]編 , 赤塚, 忠, 1913-1983. 旺文社漢和辞典 第5版. 旺文社, 1993.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002291872-00 , ISBN 4010777036
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安城市史編集委員会 編集 , 安城市. 新編安城市史 1. 安城市, 2007.
- キーワード
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- 起こる(オコル)
- 興る(オコル)
- 松平氏(マツダイラシ)
- 安城
- 一般書
- 郷土
- おこる
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000340648