レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2019年09月21日
- 登録日時
- 2020/04/20 13:51
- 更新日時
- 2022/04/27 16:57
- 管理番号
- 埼久-2020-009
- 質問
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解決
江戸時代、小袖の染色に使用されていた、紫根染めの原料となる紫根の生産地について知りたい。
- 回答
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下記の資料を紹介した。
1 図書
『染織事典』(中江克己編 泰流社 1981)
p210-211「かつては各地で採取、あるいは栽培されていたが、現在はきわめて少なく、中国産の軟紫根と硬紫根とが輸入されている。」とあり。また、現在も続いている伝統技法による紫根染として秋田県男鹿市花輪の男鹿紫根染、岩手県盛岡市の南部紫根染、紬では岩手県下閉伊群岩泉町の岩泉南部紬が挙げられている。
『草木染 四季の自然を染める』(山崎和樹編著 山と渓谷社 1997)
p57「ムラサキ」に「日本および中国、アムール地方に広く分布する多年草で、かつては武蔵野の枕詞になるほどに関東周辺にも自生していたが、長い間採りつくされて、ほとんど姿を消した。」とあり。
2 インターネット情報
《Japan Knowledge》(ネットアドバンス)
「日本大百科全書(ニッポニカ)」
「ムラサキ」の項に、「江戸時代には奥羽、甲州、総州、播磨(はりま)などが名産地として知られたが、明治以降は東北地方にわずかに残り、現在ではほとんど栽培はなく、野生もほとんどなくなった。」とあり。
《ルーラル電子図書館》(農山漁村文化協会)
須之部大[ほか]著「ムラサキ」(『食品加工総覧 素材編 第12巻 総論』p913-922 農文協 2002)
平安時代の特産地に関する記述あり。また、「江戸時代には、埼玉県川越市周辺の栽培産地の記録が残されている」とあり。
- 回答プロセス
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1 《Japan Knowledge》(ネットアドバンス)で〈紫根染め〉を検索する。
2 自館目録を〈シコンゾメ〉〈ムラサキゾメ〉で検索する。
3 NDC分類〈753〉の棚を確認する。
『古代紫染め復活への道のり』(大河内正著 文芸社 2004)
巻末に参考文献の記載あり。
4 3の参考文献を調べる。
5 《Google》(http://www.google.co.jp/ Google)を〈紫根染〉で検索する。
《草紫堂》(https://www.soshido.co.jp/about/ 有限会社草紫堂)
南部紫根染の歴史や染色工程、宮沢賢治と紫根染についての紹介ページにあり。
6 《ルーラル電子図書館》(農山漁村文化協会)を〈紫根〉で検索する。
ウェブサイト・データベースの最終アクセス日は2019年9月21日。
- 事前調査事項
- NDC
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- 染織工芸 (753 9版)
- 参考資料
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- 『染織事典』(中江克己編 泰流社 1981) , ISBN 4-88470-368-5
- 『草木染 四季の自然を染める』(山崎和樹編著 山と渓谷社 1997) , ISBN 4-635-58024-5
- キーワード
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- 染色-日本
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 工芸
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000280792