レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022年6月23日
- 登録日時
- 2023/08/17 09:19
- 更新日時
- 2023/08/30 10:46
- 管理番号
- 京歴-687
- 質問
-
未解決
菓匠会の前身の上菓子屋組合248軒のうち、禁裏御用達28軒の店名を知りたい。また、菓匠会の創立に関わった23軒の店名を知りたい。
- 回答
-
詳しくはわからなかったが、関連する以下の資料を紹介した。
〈禁裏御用達28軒について〉
・『菓匠会 : 記録・上菓子屋仲間から菓匠会まで』(資料①)
pp.519-551に昭和16年刊『有職菓子』の復刻がある。
p.540に、安永4年の京都における菓子業者の数は248軒で、そのうち禁裏御用達は28軒ということが書かれている。
・『明治百年御題菓子』(資料②)
pp.195-201「菓匠会の由来」に、明治維新の頃、上菓子屋仲間は248軒あり、そのうち禁裏御用達は28軒であったことが書かれている。
・『商人買物独案内』(『新撰京都叢書, 第7巻』(資料③)より)
天保2年版はp.136~、嘉永4年版はp.345~が「菓子屋」の項。
その中に「御用」と書かれている菓子屋があるが、数は28軒に満たない。
・『虎屋の五世紀 通史編』(資料④)
pp.26-29に「近世を通じて御所御用を勤めた菓子屋は2~4店」として、虎屋と二口屋のみが安土桃山時代から幕末まで変わることなく御用を勤めたと書かれている。
〈菓匠会の創立に関わった23軒について〉
・『菓匠会 : 記録・上菓子屋仲間から菓匠会まで』(資料①)
pp.2-3「序にかえて」に、「明治21年1月10日、明治御一新後初めて上菓子屋仲間の有志相寄り、八坂有楽館にて御題菓展を開催いたし、もって後にこれを菓匠会と名付けて今日に至る」と記載がある。
p.540、昭和16年刊『有職菓子』の復刻の中に、明治28年、上菓子仲間のうち残った業者23名で京都菓匠会を組織したことが書かれている。
・『明治百年御題菓子』(資料②)
pp.195-201「菓匠会の由来」に次についての記載がある。
明治20年、禁裏御用達のうち残った20数軒の人たちによって京都菓子商組合ができたが、その後解散。明治28年、京都菓子商組合の上菓子屋の青年子弟が集まり、「菓匠会」の名称がつけられた。名付け親は日出新聞記者の金子静枝。
・林淳一「京菓子」(資料⑤)
p.8に、明治22~23年頃亀屋の屋号を名乗る人たちによって亀屋会が作られ、「明治28年には若狭屋・笹屋・鶴屋・塩路系および亀屋会所属の菓子屋が集まって菓匠会を結成した」と書かれている。
※国立国会図書館デジタルコレクションで閲覧。
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/10812099(最終アクセス日2023年8月17日)
- 回答プロセス
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NDC588のあたりをブラウジング。
国立国会図書館サーチでキーワード「菓匠会」で検索し、資料⑤を見つけた。
- 事前調査事項
- NDC
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- 食品工業 (588)
- 参考資料
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- ①菓匠会記念誌委員会編『菓匠会 : 記録・上菓子屋仲間から菓匠会まで』菓匠会, 1987.11 (当館請求記号:K1||588.36||KA77||)
- ②菓匠会編『明治百年御題菓子』製菓実験社, 1968 (当館請求記号:K1||588.36||KA77||)
- ③新撰京都叢書刊行会編『新撰京都叢書, 第7巻』臨川書店, 1984.10 (当館請求記号:K0||291.62||Sh69||7)
- ④社史編纂委員会編纂『虎屋の五世紀 : 伝統と革新の経営, 通史編』虎屋, 2003.11 (当館請求記号:K1||588.36||To66||1)
- ⑤林淳一「京菓子」『調理科学』16(1),1983
- キーワード
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- 菓匠会
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000337312