レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 20210324
- 登録日時
- 2021/07/06 00:30
- 更新日時
- 2021/10/08 11:23
- 管理番号
- 0401002885
- 質問
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解決
「喜読」(きとく)という名字の起源、由来、ルーツを知りたい。
- 回答
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熊本県の下益城郡美里町(旧砥用町)の甲佐平が本拠かつ起源地で、語源は「喜び読む行為から」とあった。
- 回答プロセス
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自館所蔵の分類288.1のレファレンス本をブラウジングして確認したところ、『難読稀姓辞典』に、「喜読」の読みが「きどく」との記載はあったが、由来の記述はなかった。
利用者から「砥用町(現:美里町)あたりに由来のある名字ではないか」という情報があったため、『砥用町史』を確認したが、「喜読」姓についての記載は見つけられなかった。
熊本日日新聞記事データベースで「喜読」と検索すると、「喜読喜市」(きとくきいち)という教師が熊本にいたとの記載があり(2006.11.18 朝刊・新生面)、自館の喜読喜市に関する資料を確認してみたが、姓の語源に関する記載はなし。
漢字の意味から中国語に由来する可能性を考え、『大漢和辞典 巻2』を確認したが「喜読」の記載はなし。
HPの日本姓氏語源辞典で「喜読」と検索すると、回答にあげている記載があった。
グーグルブックスで「喜読」と検索すると「河上肇全集 20」のp521に記載があるとの情報があり、資料を確認したところ「喜読(読むを喜(この)み)」との記載はあった。喜読姓につながる記載はなし。
日本姓氏語源辞典 https://name-power.net(2021/7/24最終確認)
【追記】
後日、自館所蔵の『難読姓氏・地名大事典』を確認したところ、p110に讃岐国那珂郡喜徳郷の枇杷を食べた天皇の病が治ったことから、奇特な話なので地名にした、との由来が記載が確認できた。
- 事前調査事項
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熊本県下益城郡砥用町(現:美里町)に由来のある名字ではないかとのこと。
- NDC
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- 系譜.家史.皇室 (288)
- 日本 (291)
- 参考資料
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- 日本家系・系図大事典,奥富 敬之/著,東京堂出版,2008.7 (記載なし。|0118466531|R/288.1/オ/)
- 難読姓氏・地名大事典,丹羽 基二/著,新人物往来社,2002.4 (記載なし。|0118147677|R/288.1/ニ/)
- 読めなくて困る名字の本,竹田 はなこ/著,WAVE出版,1997.5 (記載なし。|0116713314|R/288.1/タ/)
- 難読・異読地名辞典,楠原 佑介/編,東京堂出版,1999.3 (記載なし。|0117167759|R/291/ク/)
- 日本歴史地名大系 44,平凡社,1985.3 (記載なし。|0112621453|R/291/ニ/44)
- 砥用町史,下田 曲水/著,砥用町(下益城郡),1964年 (記載なし。|0115987620|C/210/H/シ)
- 喜読喜市の世界,喜読 喜市/著,かのう書房,1987.9 (記載なし。|0112947510|/375/キ/)
- 九州の苗字を歩く 熊本編,岬 茫洋/著,梓書院,2006.5 (記載なし。|0118749175|C/280/ミ/)
- 河上肇全集 20,河上 肇/著,岩波書店,1982年 (「喜読(読むを喜(この)み)」との記載あり(521p)。|0112242243|/081.6/カ/)
- 大漢和辞典 巻2,諸橋 轍次/著,大修館書店,1984.6 (記載なし。|0110962172|R/813.2/モ/)
- 難読稀姓辞典,高信 幸男/編,日本加除出版,2004.6 (喜読(きどく)として読みの記載あり(p296)。語源の記載なし。|0118077833|R/288.1/タ/)
- 難読姓氏・地名大事典,丹羽 基二/著,新人物往来社,2002.4 (喜読(きとく)として読みの記載あり(p110)。語源の記載あり。|0118147677|R/288.1/ニ/)
- キーワード
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- 名字
- 喜読
- きどく
- きとく
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000301379