レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2018年08月31日
- 登録日時
- 2020/12/08 11:10
- 更新日時
- 2020/12/08 12:00
- 管理番号
- 横浜市中央2602
- 質問
-
解決
お茶を製造する際、
工程中に麹やカビなどを加えて発酵させる種類がある。
その製造工程について書かれている資料が見たい。
- 回答
-
『茶の事典 Encyclopedia of Tea』 大森正司/編
朝倉書店 2017.9
p.312~「茶の分類」に、製造法の違いによる茶の分類が書かれています。
p.314に「いったん加熱処理により酵素失活させた後、微生物の発酵作用を利用
して製造することから後発酵茶と名付けられている」
との記述があり、ご質問の種類の茶は「後発酵茶」という名称であることが
わかります。
以下の資料に、後発酵茶の製造について書かれています。
1『茶の事典 Encyclopedia of Tea』 大森正司/編
朝倉書店 2017.9
p.289「後発酵茶の製造技術」
「後発酵茶は分類すると3つに分けられる」とあり、
「好気的かび付け茶」「嫌気的バクテリア発酵茶」
「好気的かび付け後嫌気的バクテリア発酵の2段階発酵茶」
の3つについて、製造方法と特徴が書かれています。
2『茶大百科 1 歴史・文化 品質・機能性 品種 製茶』
農山漁村文化協会/編 農山漁村文化協会 2008.3
p.749「後発酵茶の製茶法」
1の資料と同じように3つに分類されるとあり、それぞれの例として
「阿波番茶」「碁石茶」「黒茶」の3種類について書かれています。
3『日本茶全書 生産から賞味まで』 渕之上康元/著
農山漁村文化協会 1999.04
p.167「日本の後発酵茶」
やはり3つの系統が残っているとあり、具体的なお茶として
「富山の黒茶」「阿波番茶」「高知の碁石茶」「愛媛県石鎚山の黒茶」について
製造法が簡単にまとめられています。
4『中国黒茶のすべて 微生物発酵茶 改訂』 呂毅/著 幸書房 2014.8
こちらの資料では、1~3の資料で「後発酵茶」と呼んでいたものを、
「微生物発酵茶」と呼んでいます。
p.66「黒茶の製造」に、製造法について書かれています。
5『茶の機能 ヒト試験から分かった新たな役割 新版』 衛藤英男/編
農山漁村文化協会 2013.11
p.349「微生物を利用した発酵茶」
「プアール茶などの黒茶(微生物発酵茶)は、茶葉に付着した乳酸菌やカビ、
酵母などの微生物による発酵から作られる後発酵茶であり」と書かれており、
「乳酸菌利用による発酵茶の製造法」「微生物制御発酵茶の製造法」について手順が
簡単に書かれています。
6「日本の後醗酵茶」宮川金二郎、大坪藤代、片渕きょう子
(「日本家政学会誌」Vol.40 No.6 1989 p.545-551)
「愛媛石鎚の黒茶」「高知の碁石茶」「阿波番茶」について製造法が書かれています。
こちらの資料はJ-STAGEで閲覧できます。
https://doi.org/10.11428/jhej1987.40.545(最終確認日:2020/11/12)
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
-
- 農産物製造.加工 (619 8版)
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000290395