レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2014年09月26日
- 登録日時
- 2014/10/17 14:45
- 更新日時
- 2014/10/17 14:45
- 管理番号
- 相橋-H26-081
- 質問
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解決
『小説鷗外の恋』 荻原雄一/著 立風書房 1992 (相模原市立図書館請求記号:F)
に出てくる“蒼山”と“黄金髪”という言葉の読み方を知りたい。
- 回答
-
“黄金髪”は「こがねがみ」と読む。
“蒼山”はスーザンないしはスザンヌという女性の名への当て字であり「そうざん」と読むのではないか。
資料①~④を提供したところ、②を貸出された。また、④の資料を複写された。
- 回答プロセス
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●黄金髪
検索エンジンGoogleブックス(http://books.google.co.jp/ 2014/10/05 最終確認)でキーワードを“黄金髪”にして検索すると北原白秋の『第二邪宗門』がヒットした。
青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/ 2014/10/05 最終確認)で『第二邪宗門』の本文を確認した。この文中では「黄金髪(こがねがみ)」とある。
底本である次の資料を見た。
①『白秋全集 1』 北原白秋/著 岩波書店 1984 (自館請求記号:918.68)
p355 「黄金髪」に「こがねがみ」とルビがある。
市内OPACでキーワードを“森鷗外”にして検索し、次の資料を見つけた。
②『鷗外の恋舞姫エリスの真実』 六草いちか/著 講談社 2011 (自館請求記号:F)
p75- 「こがね髪」と記載されている。
●蒼山
『小説鷗外の恋』のp142 に「(前略)石黒と同居しているゲルマン人の女性〈蒼山〉が本格的なドイツ料理を(後略)」という記述があった。“蒼山”は鷗外がドイツに留学中、鷗外の上司・石黒に関わりのあるドイツ人の女性の名前のようである。
また、上述の『鷗外の恋舞姫エリスの真実』のp212 には『鴎外留学始末』のp270 に関連の記述があると書かれている。
③『鴎外留学始末』 中井義幸/著 岩波書店 1999 (自館請求記号:910.26)
p270 「(前略)「青山」又は「蒼山」と彼が呼ぶ若い娼婦と出会い(後略)」という記述があった。
Google books(http://books.google.co.jp/ 2014/10/10 最終確認)でキーワードを“鷗外 蒼山”にして検索した。
ヒットした次の資料を神奈川県内公共図書館横断検索システム(http://www.klnet.pref.kanagawa.jp/sougo/index.jsp 2014/10/10 最終確認)でISBNで検索して所蔵を確認し、取寄せた。
④『森鷗外論考』 長谷川泉/著 明治書院 1991 (神奈川県立図書館請求記号:918.68)
p47「石黒忠悳がドイツで親しんだ女性は蒼山の仮名(Susanne か)で「日乗」に登場する(後略)」と記述されていた。
スーザンないしはスザンヌという女性の名への、当て字的なものと考えられる。
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本文学 (910)
- 参考資料
- キーワード
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- 森鷗外
- 留学
- ドイツ
- 黄金髪
- 蒼山
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査 その他
- 内容種別
- 人物 言葉
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000161130