レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2011/03/09
- 登録日時
- 2011/07/28 02:00
- 更新日時
- 2011/08/03 09:43
- 管理番号
- 千県中千葉-2011-0001
- 質問
-
未解決
1.県立富津公園内にあり、火事で焼失した保養所「汐見荘」はいつできたのか。また、火事になったのはいつで、いつまで営業していたか。
2.「汐見荘」は保険証を持っている人が利用できると聞いたが、どういった施設だったのか。
- 回答
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1.『千葉県議会史 第5巻』(千葉県議会 1988)p1310によると汐見荘が完成したのは昭和27年12月13日である。
火災については、『千葉県消防史』(千葉県消防協会編 葵出版社 1968)p339「県下における主な大火災(昭和24年以降)」に、昭和28年2月28日に富津町の健保宿泊所が火災になっている記録がある。『毎日新聞 地方版(千葉県)』『朝日新聞地方版(千葉)』の昭和28年3月1日に「2月28日に県健康保険保養所汐見荘火災」の記事がある。
営業を停止した時期については不明。
2.汐見荘の所有者については、『千葉県議会史 第5巻』p1311に次のような記述がある。「汐見荘は県費支出により完成し、管理を国に移管する手続きの最中に焼失した。汐見荘の建設については、県費と国費を混入しており、予算要求のときに設備をよくするために県費を若干付加したいと考えたため、県が建てた後に国に所有権を移転するという方法をとった。」
利用者については『毎日新聞 地方版(千葉)』昭和27年12月14日の汐見荘落成式の記事に「健康保険療養所汐見荘」「被保険者とその扶養家族にサービスする」とある。
また、『健康保険三十年史 下巻』(厚生省保険局編 全国社会保険協会連合会 1958)p819-820 健康保険保養所設置状況に「千葉県 健康保険保養所 富津汐見荘 開所の年月 28年7月」という記載がある。保養所については「毎年度漸次、土地建物を国有財産として買収し、これが経営を社会保険協会等に委託し、いわゆる国有民営の形による保養所が増設された。」と解説されている。
- 回答プロセス
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質問者の記憶では、友納武人が副知事になった昭和26年に知人が汐見荘の管理人になっている。また、火事になったのは昭和28年4月4日に植樹祭のために昭和天皇が富津に来る直前。
停止については、汐見荘の管理人は昭和44年に京急富津観光ホテルの支配人になっているので、その前までに汐見荘の営業をやめているはずである。
営業を停止した年について、厚生労働省保険局に問い合わせたところ、市町村の保険課から情報を提供してもらっているので、富津市に問い合わせてほしいとのことだった。富津市に問い合わせたところ、その場所は現在テニスコートになっており、不明とのこと。
住宅地図、電話帳等で確認すると次のとおり。
『ゼンリンの住宅地図 富津市'75』(日本住宅地図出版 1974)に汐見荘あり。
『ゼンリンの住宅地図 富津市'79』(日本住宅地図出版 1979)に汐見荘なし。
『50音別電話帳』(昭和49年8月1日現在 11月1日発行)汐見荘あり。
『50音別電話帳』(昭和52年1月10日現在 5月1日発行)汐見荘なし。
『千葉県の公園緑地』(千葉県都市計画部計画課 1976)p9富津公園の概要と見取り図に汐見荘なし。
『千葉県職員録』(千葉県総務部総務課 1961)p161地方職員共済組合千葉支部に地方職員共済組合 千葉保養所ゐのはな荘はあるが、汐見荘はない。
官報の掲載なし。
『千葉県関係新聞記事索引 昭和45年-46年』(千葉県立中央図書館 1973)なし。
- 事前調査事項
- NDC
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- 関東地方 (213 9版)
- 社会保障 (364 9版)
- 参考資料
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- 『千葉県議会史 第5巻』(千葉県議会 1988) (9200308197)
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『毎日新聞 地方版(千葉県)』昭和28年3月1日
(9103739973) - 『朝日新聞地方版(千葉)』昭和28年3月1日 (9103754227)
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『千葉県消防史』(千葉県消防協会編 葵出版社 1968)
(9200309050) - 『千葉県職員録』(千葉県総務部総務課 1961) (0501233575)
- 『健康保険三十年史 下巻』(厚生省保険局編 全国社会保険協会連合会 1958) (9101809498)
- キーワード
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- 汐見荘
- 火災
- 千葉県‐富津市
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000089292