レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2014年03月13日
- 登録日時
- 2015/01/27 16:41
- 更新日時
- 2015/03/13 14:24
- 管理番号
- 埼久-2014-145
- 質問
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未解決
「弥生の雛太郎」という人物について知りたい。早稲田大学演劇博物館や東京都立図書館デジタルアーカイブに浮世絵が掲載されている。
- 回答
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浮世絵の元となった芝居自体が存在しないと思われる。回答プロセス以下の資料を参考に紹介した。
- 回答プロセス
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NDC分類〈774〉〈721〉の図書を調査するが、該当資料なし。
『歌舞伎人名事典』(野島寿三郎編 日外アソシエーツ 2002)
『歌舞伎事典』(服部幸雄編 平凡社 2011)
『〈最新〉歌舞伎大事典』(神山彰編 柏書房 2012)
『歌舞伎登場人物事典』(古井戸秀夫監修 白水社 2006)
『歌舞伎年表 7』(伊原敏郎著 岩波書店 1962)
『歌舞伎事典』(山本二郎著 実業之日本社 1972)
『歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典』(野島寿三郎編 日外アソシエーツ 1990)
p78〈五節句の所作事 ごせっくのしょさごと〉初演:文化4.5 中村座(江戸)ならあり(説明等なし)。
『浮世絵レファレンス事典』(日外アソシエーツ 2010)
〈歌川豊国〉〈歌川国貞(1世)〉の項目に該当の絵なし。
『浮世絵大事典』(東京堂 2008)
弥生の雛太郎なし。中村芝翫(4代)になし。
歌川豊国(3世)=歌川国貞(1世)の項の第4期の中に、「また、役者の個性を前面にうちだした錦昇堂(恵比寿屋庄七)板役者大首絵シリーズ(大判錦絵揃物、万延元=1860-慶応元=1865)は卓越な彫摺の技術にも支えられた逸品である」との記述があり、年代その他からこのシリーズに該当すると思われる。
『浮世絵事典』全3巻(画文堂 1977)
『江戸の華歌舞伎絵展』(東武美術館 1999)
p157-179 参考文献一覧あり。
『図説江戸の演劇書 歌舞伎篇』(赤間亮著 八木書店 2003)
『初期浮世絵と歌舞伎 役者絵に注目して』(武藤純子著 笠間書院 2005)
『浮世絵歌舞伎画集』(刀江書院 1927)
『五渡亭国貞 役者絵の世界』(新藤茂著 グラフィック社 1993)
浮世絵原本を所蔵する東京都立中央図書館特別文庫室に問い合わせ、以下の回答を得る。
「同浮世絵作品を都立中央図書館で整理した際に作品についていろいろ調査したが、このシリーズ絵『美伊達五節句花方揃侠気名弘 一名ほめことば』にあたる芝居が上演されたことはない、芝居自体存在しないと推測される、という結論になった。デジタルアーカイブデータの〈上演場所〉に〈見立て〉とあるのは、実際には上演されてない絵であることを示す。同じく上演年月〈文久03(1863)9〉が記載されているが、これは出版年月の誤りなので近いうちに訂正する。《早稲田大学演劇博物館》アーカイブにも同じ上演年月が記載されているが、これは都立中央図書館のデータを転載したと思われる。「美伊達」は「みたて」と読む。」
- 事前調査事項
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調査済事項
《早稲田大学演劇博物館浮世絵閲覧システム》(http://www.enpaku.waseda.ac.jp/db/enpakunishik/ 早稲田大学演劇博物館 2014/03/04最終確認)
《東京都立図書館デジタルアーカイブ》(http://archive.library.metro.tokyo.jp/da/top 東京都立中央図書館 2014/03/04最終確認)
- NDC
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- 歌舞伎 (774 9版)
- 日本画 (721 9版)
- 個人伝記 (289 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- 役者絵
- 弥生の雛太郎
- 照会先
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- 東京都立中央図書館
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000166835