レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 20190306
- 登録日時
- 2023/03/18 00:30
- 更新日時
- 2023/03/21 11:33
- 管理番号
- 中央-2022-27
- 質問
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解決
東京都立図書館がまだ東京市立日比谷図書館(のちの東京都立日比谷図書館)だった1940(昭和15)年頃の分類法は何か。また、日本十進分類法(NDC)の採用はいつだったのか。
- 回答
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都立図書館蔵書検索や国立国会図書館オンライン( https://ndlonline.ndl.go.jp/ )で件名<図書館(公共) 東京都>やキーワード<東京市><東京都><図書館><分類><図書分類><日本十進分類法><NDC><資料分類法>等で検索した。
1940(昭和15)年頃は独自分類「和漢図書分類法」を用いていており、日本十進分類法(NDC)採用は1949(昭和24)年と確認できる。
旧字は新字体に変更している。
資料1 『東京都公立図書館略史 1872-1968』
p.26-27「第4章 関東大震災と市立図書館 6 図書分類法の改定」
p.26に「東京市立図書館では、震災前は、日比谷図書館をはじめとして総ての館が、開館当時から使用せるいわゆる「八門分類法」をもちいていた。」とあり、大正13年4月の新年度から「(前略)新分類法によって図書の整理が開始されたのであった。この新分類法は昭和24年日本十進分類法が採用されるまで東京の各市立図書館で採用されていた。なお大正15年3月には「和漢図書分類法並に索引」(本文38頁 索引39頁)として印刷刊行された。」とある。
また、p.26-27に「図書分類細目抄(八門分類法)」と「東京市立図書館図書分類表大綱(和漢書の部)」の表が掲載されている。
資料2 『日本十進分類法の成立と展開 日本の「標準」への道程1928-1949』
p.42-44「第I部 第1章 3.十進的分類法の普及と標準分類法の待望 和漢圖書分類表並ニ索引」
東京市立図書館が作成した「和漢圖書分類表並ニ索引」について解説されている。p.42-43には、1926年に刊行された『和漢圖書分類表並ニ索引』をもとに、和漢図書分類表の大綱とアウトラインが掲載されている。
なお、『和漢圖書分類表並ニ索引』は国立国会図書館デジタルコレクションのインターネット公開資料である。
情報1 『和漢図書分類表並ニ索引』東京市立図書館編 東京市立図書館 1926(都立図書館所蔵なし)
https://dl.ndl.go.jp/pid/969065
資料3 『東京市立圖書館要覽 昭和14年』
昭和14年の要覧だが、巻末に「図書分類表(抄)」として資料1・2とほとんど同じ分類表が掲載されている。
資料4 雑誌『図書館雑誌』44巻9・10号(1950年9・10月)
p.222(26)-228(32)「座談会 NDCを語る」(弥吉光長ほか)
昭和23年に日比谷図書館と上野図書館(現在の国立国会図書館国際子ども図書館)で新しい分類をつくるための分類目録委員会が成立し、結果的にNDCの採用に落ち着いたことが記載されている。
この資料は、国立国会図書館デジタルコレクションの国立国会図書館内/図書館・個人送信資料である。
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/11230351 (該当箇所のコマ番号:14-17)
以上、インターネット情報の最終検索日及び最終アクセス日は2023年2月21日。
なお、資料4は都立多摩図書館所蔵資料。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 情報資源の収集・組織化・保存 (014 9版)
- 参考資料
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- 【資料1】東京都公立図書館略史 1872-1968 / 東京都公立図書館長協議会/編 / 東京都立日比谷図書館 / 1969 <0901/T7279/T3> (p.26-27)
- 【資料2】日本十進分類法の成立と展開 日本の「標準」への道程1928-1949 / 藤倉恵一/著 / 樹村房 / 2018.8 <014.4/5037/2018> (p.42-44)
- 【資料3】東京市立圖書館要覽 昭和14年 / [東京市立圖書館] / 1939 <016.2/5274/1939>
- 【資料4】雑誌:図書館雑誌 44巻 9・10号(1950年9・10月) / 日本図書館協会 (p.222(26)-228(32))
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000330663