レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022年12月09日
- 登録日時
- 2022/12/09 15:01
- 更新日時
- 2023/01/18 11:32
- 管理番号
- 20221209-1
- 質問
-
解決
二五を「とお」、十六を「しし」と和歌で読むと聞いた。他の漢数字の使われ方も知りたい。
- 回答
-
以下の資料が見つかった。
URLの確認日はすべて2022年12月9日。
<図書>
『ことばの表記の教科書 : 日本語を知る・磨く』佐竹秀雄, 佐竹久仁子 ベレ出版,2005
本館請求記号:811 - Sa83
p.224に以下の紹介があった。
・「二二」→「シ」
・「八十一」→「クク」
またp.224に「『万葉集』には文字遊びによる万葉仮名がみられ」、「このような謎々による万葉仮名の用字法を『戯書』といい」との記載もあり。
『万葉仮名でよむ『万葉集』』石川九楊 岩波書店,2011
本館請求記号:911.12 - I76
・「二寶比」→「にほひ」(p.131)
『万葉の諸相と国語学』星野五彦 おうふう,1999
本館請求記号:911.12 - H92
第二部第一章「初期万葉の数字用法小考」(p.153~)に二、四、六、八の使用例が掲載されている。
・「八萬(山)」「神二四(神にし)」など
第二部第二章(p.167~)に柿本人麻呂が漢数字を語彙の一部として表記した事例が掲載されている。
・「十六社者(猪鹿こそは)」「目頬四寸(めづらしき)」など
『万葉集必携』稲岡耕二 学燈社, 1987
本館請求記号:911.12 - I54
p.172「戯書」の項目にて沢潟久孝がこのような数字の用法を「数の戯れ」と分類したことが記されている。
<Webサイト>
第14回 万葉集の戯書.小林祥次郎の日本のことば遊び発掘,ジャパンナレッジ.
https://japanknowledge.com/articles/asobi/14.html
・「十六」→「シシ」(獅子)
・「二五」→「トヲ」
・「二々」「重二」→「シ」
・「三五月」→「モチヅキ」(望月)
<データベース;ジャパンナレッジ>
本学契約データベース「ジャパンナレッジ」で「万葉 戯書」で全文検索。
『戯書(ぎ-しょ)』日本国語大辞典,JapanKnowledge, https://japanknowledge.com.rmx.clib.kindai.ac.jp
「(2) 上代文献、特に「万葉集」の用字法の一つ。義訓の一種で、漢字の意義を遊戯的、技巧的に用いたもの。…掛け算の九九を利用して、「獅子(しし)」を「十六」と書くようなものをいう。」と記載あり。戯書という言葉自体は「釈春登が『万葉用字格』で用いはじめた語。」とのこと。
『しゅんとう【春登】』デジタル大辞泉,JapanKnowledge, https://japanknowledge.com.rmx.clib.kindai.ac.jp
「[1769~1836]江戸後期の国学者。時宗(じしゅう)の僧。武蔵あるいは甲斐の人。音韻学に通じた。著『万葉用字格』『五十音摘要』など。」
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
-
- 詩歌 (911)
- 音声.音韻.文字 (811)
- 参考資料
- キーワード
-
- 万葉集
- 戯書
- 文字遊び
- 漢数字
- 春登
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介 事実調査 所蔵調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000325283