レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2010年09月16日
- 登録日時
- 2010/09/16 15:42
- 更新日時
- 2010/09/17 14:42
- 管理番号
- 20100916-2
- 質問
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解決
江戸時代の農民は、年貢を国益になると考え進んで納めたという記事を探しています。
- 回答
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当館所蔵の下記文献に、次のような記述があった。
百姓たちの江戸時代 / 渡辺尚志著 筑摩書房 2009
(ちくまプリマー新書 ; 110) ISBN:9784480688101
p.144-145
「百姓一揆というと、ともすると反権力的な武装蜂起というイメージがありますが、
そうではありません。」
(中略)
「百姓たちの根本の要求は、自らの経営が成り立ち、家が存続することであり、
そのために慈悲深い領主による善政(仁政 じんせい)を求めていました。
百姓を慈しみ哀れむ殿様のお救いによって生活が安定し、その御恩に報いるために
農業に励み年貢を完納するというのが、百姓たちの思い描くあるべき姿でした。(以下略)」
- 回答プロセス
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『国史大辞典』を調べた。
『国史大辞典』 第5巻 「国益思想」の項目に下記の情報があった。
p.616
「国益ということばは、日本語の歴史上でいうと近世中期の宝暦-天明期に、
諸大名領国の商品生産・手工業生産における国産物自給自足の思想、
藩経済自立の思想をあらわす経済思想として登場してくる。」
関連分野の所蔵文献を調査した。
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本史 (210 9版)
- 農業史.事情 (612 9版)
- 参考資料
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- 國史大辭典 / 国史大辞典編集委員会編 第5巻 吉川弘文館 , 1985 ISBN:4642005056
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百姓の力 : 江戸時代から見える日本 / 渡辺尚志著 柏書房 2008 ISBN:9784760133369
p.113-114
- キーワード
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- 江戸時代
- 年貢
- 農民
- 国益思想
- 農業
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 2009年9月25日
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000071429