■回答概要
竹ン芸は長崎市伊良林の若宮稲荷神社(伊良林稲荷神社)で10月14日・15日の例大祭に奉納される民芸です。10mあまりある2本の青竹の上で、男狐と女狐の面を付けた2人の若者が曲芸を行います。
江戸時代には、長崎くんちに奉納されており、若宮稲荷神社に初めて竹ン芸が奉納されたのは、明治29年(1896年)11月15日のことで、八百屋町が行いました。原形は中国伝来の羅漢踊とも言われています。
昭和49年3月には長崎市指定無形民俗文化財となり、「竹ン芸囃子」は長崎県無形民俗文化財に指定されています。
詳しくは、以下の資料でご確認ください。
■以下の資料を、項目ごとにご紹介します。
<本で調べる>
①『長崎県大百科事典』
【長崎新聞社 編集 長崎県大百科事典出版局 編集/長崎新聞社/1984/N291.93ナ】
「伊良林稲荷神社」の項に、特殊神事の「竹ン芸」は市の文化財に指定されたと記載されている。
(p.67)
また、「長崎くんち奉納音曲」の項に、囃子についての記述あり。(p.604)
②『長崎事典 風俗文化編』
【秋月 辰一郎 ほか 監修/山田 かん ほか 執筆/長崎文献社/1988/N219.3ナ】
「竹ん芸(たけんげ)」の項で、笛の音色などについての解説あり。(p.343)
「竹ン芸(たけんげ)」の項では、演技の種目についての記載あり。(p.471)
竹ン芸の写真も掲載。(p.470)
③『ナガサキインサイトガイド Volume1』
【ナガサキベイデザインセンター/2010/N291.93ナ】
「竹ン芸」の項で演技についての解説のほか、百数十年以上前の面と1996年(平成8年)制作の面の写
真が掲載されている。江戸時代には長崎くんちの奉納踊りとしても登場していたとの記載あり。
(p.282-285)
④『長崎市史 風俗編 上』
【清文堂/1981/N219.3ナ】
「竹の藝」の項で、演技について紹介。(p.415-416)
⑤『わかる!和華蘭』
【長崎市史編さん委員会 監修/長崎市 企画/長崎新聞社 編集/長崎新聞社/2016/N219.3 ワ】
「郷くんち」の項の「若宮稲荷神社の竹ン芸」で、「竹ン芸は、19世紀の初め頃から伊勢町や八百屋町
が長崎くんちに奉納し、人気の出し物であったが、明治29年から若宮稲荷神社で奉納されるようになっ
た。」と記載あり。(p.206)
⑥『日本の民俗芸能調査報告書集成 20 九州地方の民俗芸能 2』
【三隅 治雄 ほか 編集委員/海路書院/2007/N386.8ニ】
若宮稲荷神社竹ン芸(たけんげ)についての演技・歌詞・音曲・歴史的背景・写真などを掲載。
(p.37-40)
⑦『祭礼行事 都道府県別 長崎県』
【高橋 秀雄 ほか 編/おうふう/1997/N386.1サ】
演技中の写真を掲載。(p.29)
竹ン芸の演技についての解説を掲載。(p.64)
⑧『祭礼事典 都道府県別 長崎県』
【長崎県祭礼研究会 編/おうふう/1997/N386.1サ】
「若宮稲荷神社竹ン芸」の項に、演技についての記載あり。(p.154)
⑨『長崎市の民俗芸能』
【長崎市教育委員会 編集/長崎市教育委員会/1999/N386.8ナ】
竹ン芸の由来や演技の構成などについての記載あり。(p.122-123)
⑩『新聞が伝えた諏訪神事 風俗編 明治十二年から昭和二十四年まで』
【土肥原 弘久 編/ゆるり書房/2019/N386.1ド】
明治18年(1588年)11月21日付の鎭西日報より「大井手町は竹の藝百尺竿頭狐装ひせる二人が自由自
在に技を演ずる」とあり。(p.28)
明治30年(1897年)10月9日付鎭西日報より「四番内中町」の項に「白狐竹の藝」とあり。(p.35)
同年10月11日付鎭西日報より「九番内中町」の項に「白狐の竹藝」とあり。(p.38)
⑪『資料呈上 長崎くんち資料集』
【[長崎くんち塾 編集]/長崎くんち塾/2007編集後記/N386.1シ】
第Ⅵ章 通史年表の「長崎くんち年表」部分に竹ン芸が行われた年と町名の記載あり。
⑫『長崎文献叢書 第2集第1巻 長崎古今集覧名勝図絵』
【石崎 融思 著/長崎文献社/1975/N219.3ナ】
「諏訪神事之図」の解説に、「「クンチ」における町中の様子を画いている」とあり。
現在の竹ン芸とは異なり、当時は舞踏と竹ン芸が組み合わさっていたものと考えるとの記述あり。
(p.69)
また、「諏訪神事之図」には竹竿と舞台が描かれている。(p.348)
<インターネットで調べる>
⑬「長崎観光ポータルサイト ながさき旅ネット」(
https://www.nagasaki-tabinet.com/)
長崎県観光振興課と一般社団法人長崎観光連盟が運営する長崎観光情報サイト。
「竹ン芸」を紹介しているページでは、演技中の写真や若宮稲荷神社へのアクセス方法についても掲載。
トップページ>イベント>竹ン芸
(
https://www.nagasaki-tabinet.com/event/51413)
⑭「長崎市ホームページ」(
https://www.city.nagasaki.lg.jp/index.html)
長崎市の公式ホームページ。
「竹ン芸」のページでは、演技の解説を掲載。
HOME>市民生活>文化・スポーツ・おでかけ>文化財・郷土芸能>長崎市の文化財>竹ン芸
(
https://www.city.nagasaki.lg.jp/shimin/190001/192001/p000714.html)
インターネットの各最終アクセス日は2021年11月21日です。