レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022年1月14日
- 登録日時
- 2022/01/14 11:55
- 更新日時
- 2022/03/27 14:27
- 提供館
- 京都市図書館 (2210023)
- 管理番号
- 右中-郷土-153
- 質問
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解決
京薩摩について知りたい。
- 回答
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京薩摩は,薩摩焼の彩画法を採り入れた金彩と色絵による細密で華やかに彩られた陶磁器です。【資料1・4】
明治初期に粟田焼(あわたやき)の陶工,6代目錦光山宗兵衛(きんこうざんそうべえ 1824~1884)が彩画法を開発し,海外への輸出にも着手しました。【資料2~10】
その後,世界的な貿易不況や欧米におけるジャポニズムの衰退などにより人気は下火になりましたが,7代目錦光山宗兵衛(1868~1927)は,パリ万国博覧会(1900)で見たアール・ヌーヴォーなどからヒントを得て,国内外の博覧会に積極的に出品し,高い評価を得ました。【資料2・4~10】
【資料10】には,京薩摩の製作工程が掲載されています。
- 回答プロセス
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●オンラインデータベース「ジャパンナレッジ」で“京薩摩”を検索するも,事項を見つけられず。
●陶器の辞典類を当館の資料で確認・・・【資料1】
●“京薩摩”を市内図書館で検索・・・【資料2・3】
●国立国会図書館サーチで“京薩摩”を検索・・・市内図書館所蔵【資料4】
●『京都大辞典』の索引で“京薩摩”を引くと,“粟田焼”,“京焼”の項に記述あり。
“粟田焼”,“京焼”,“京焼 明治”をキーワードに市内図書館で資料を検索・・・【資料5~8】
●“薩摩焼”を市内図書館で検索・・・【資料9】
●当館の郷土資料の陶磁器(NDC751)をブラウジング・・・【資料10】
●【資料1】より“錦光山宗兵衛”を市内図書館で検索するが,新たな資料を見つけられず。
●【資料1~4・6~8・10】より “色絵 薩摩”,“色絵 陶器”,"金襴手 薩摩”などのキーワードで市内図書館の資料を検索するが,有用な資料を見つけられず。
- 事前調査事項
- NDC
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- 陶磁工芸 (751)
- 日本 (281)
- セラミックス.窯業.珪酸塩化学工業 (573)
- 参考資料
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- 【資料1】『角川日本陶磁大辞典』(矢部 良明/編集代表 角川書店 2002)p400~401“京薩摩”
- 【資料2】『京都粟田焼窯元 錦光山宗兵衛伝』(錦光山 和雄/著 開拓社 2018)p87~137 “第二章 幕末から明治へ,世界へと拓かれた京薩摩”,p139~212“第三章 ジャポニスムからアール・ヌーヴォーへ-七代宗兵衛の試練”
- 【資料3】『幕末・明治の工芸』(村田 理如/[編]著 淡交社 2006)p56~67 “京薩摩”
- 【資料4】『京都近代美術工芸のネットワーク』(並木 誠士/編,青木 美保子/編,上田 文/[ほか著] 思文閣出版 2017)p66~67“錦光山宗兵衛(七代)”,p68~69 “京薩摩”
- 【資料5】『粟田焼』(小川 金三/編集 粟田焼保存研究会 1989)p53~56“京都陶磁器合資会社と粟田焼”,p57~70“明治以降の粟田焼”
- 【資料6】『京焼 みやこの意匠と技,特別展覧会』(京都国立博物館 2006)p238~255 “八章 大輸出時代-明治-”,p342~346“解説 八章 大輸出時代-明治-”
- 【資料7】『明治の京焼』(京都府立総合資料館文化資料課/編集 京都府立総合資料館友の会 [1979])図版“6代・7代錦光山宗兵衛”,“製陶家略伝 6代・7代錦光山宗兵衛”
- 【資料8】『京都 窯別ガイド日本のやきもの』(岡 佳子/文 淡交社 2003)p106~112“京焼の近代”
- 【資料9】『世界に翔けた幕末明治の薩摩(SATSUMA)焼』(大森 一夫/編著 創樹社美術出版 1998)p38~51図版“京都SATSUMA”,p65~68“京都SATSUMAの軌跡(通称 京薩摩)”
- 【資料10】『SATSUMA』(村田 理如/監修 清水三年坂美術館 2015)p6~7“京薩摩と明治のSATSUMA”,p130~135“錦光山宗兵衛-京薩摩の立役者”,p136“コラム 粟田口の陶工たち”, p138~139“京薩摩の製作工程”
- キーワード
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- 京薩摩
- 京風薩摩
- 京焼
- 粟田焼
- 錦光山宗兵衛(きんこうざんそうべえ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000310701