レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016年08月20日
- 登録日時
- 2016/08/23 18:33
- 更新日時
- 2016/11/20 09:23
- 管理番号
- 相市-H28-021
- 質問
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解決
戦後、相模原町の町会議員を務め、麻溝園芸農協の役員(?)でもあった座間博という人物が、麻溝におけるゴボウ作り(現在は廃れてしまったが、一時的に流行ったことがある)の促進に携わったことがわかる資料はないか。
- 回答
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昭和26年、座間博が役員を務めたという「麻溝園芸農協」が主催となり、ごぼう祭りが開催されたことがわかった。
①の資料を提供した。
また、追跡調査を行った結果、②の資料により、昭和23年頃に座間博が「麻溝ゴボウ生産販売組合」という団体を組織し、一時期は大きく栽培面積・栽培農家を増やしていったことがわかった。
- 回答プロセス
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相模原市内の農業について、次の資料をみた。
『相模原の畑作調査報告書[製本]』 相模原市教育委員会/編 相模原市 1986 【K1-61 04241345】
p88の「ゴボウ」の項目に「このあたりは麻溝ごぼうといって、戦後のある時期にゴボウづくりがかなりはやったことがある。それ以前も自家用として作ってはいたが、ゴボウ音頭もできるくらいであった。しかし、すぐに値がやすくなってだめになり、多く作ったのは幾年もなかった。」とあり、戦後一時的にごぼうの栽培が盛んだったことがわかる。
座間博の正確な町議会議員在任期間と、その期間の活動や出来事を調べるため次の資料をみた。
①『相模原市議会史 年表編』 神奈川県相模原市議会/編 神奈川県相模原市議会 1996 【K1-31/赤 17164088】
この資料には、明治22年から昭和54年にかけての、議会や市内の様子が年表形式でまとまっている。座間博が町議会議員在任中の、昭和22年~昭和26年を中心に見た結果、p339に「ごぼう祭が麻溝園芸農協主催で行われる、年産ニ0万貫達成記念。」と記述があった。
『相模原市議会史 資料編 2』 神奈川県相模原市議会/著 神奈川県相模市議会 1993 【K1-31/赤 17164096】
p6-7の「町議会議員 昭和22年5月1日~昭和26年4月29日」の項目に、「座間博 上溝1021」とある。昭和22年5月1日~昭和26年4月29日の期間に、間違いなく町議会議員を務めていたことがわかる。
追跡調査で、座間博が役員を務めたとされる麻溝園芸農協について調べるため、相模原の農協関連の資料がある棚をブラウジングした結果、次の資料が見つかった。
②『相模原市農協二十年史』 相模原市農業協同組合/編 相模原市農業協同組合 1983 【K1-61 04158838】
p216-217に「相模原市の特産物」、「ゴボウ」の項目があり、相模原市内におけるゴボウづくりの歴史や当時の様子が写真つきで説明されている。この中に、「(前略)そのような状況の中で昭和二十三年頃、座間博氏を中心に組織された「麻溝ゴボウ生産販売組合」は、その後着々と田名、勝坂及び川向うの上依知の方にまで組合員を広げていった。(中略)畑という畑がゴボウ一色に塗りかえられたといっても過言ではなかった。」とある。また、「(前略)「麻溝園芸農協」と名称を改めた「麻溝ゴボウ生産販売組合」は昭和二十八年。再建された麻溝農協と合併してゴボウの栽培も続けられたが(以下略)」とある。
『相模原市農協十年史』 井上博/(他)編 相模原市農業協同組合 1973 【K1-61 00657007】
冒頭(ページ付なし)に旧組合別歴代組合長や旧組合別役員名簿(合併時)、歴代役員名簿の中にそれぞれ「麻溝農業協同組合」の項目があるが、「座間博」の名前はなかった。
p35に「市域農業協同組合の概況」、「麻溝農協」の項目があり、簡単に歴史の説明がある。
『相模原市農協五十年史』 相模原市農業協同組合/編 相模原市農業協同組合 2013 【K1-61 29479631】
p33-34に麻溝農業協同組合の項目があり、簡単に歴史が説明されている。この中に、「(前略)麻溝名産「麻溝ごぼう」の販売などで経済事業が急速に高まり、県下優良農協として県知事表彰を受賞するまでに至った。」とある。
※【 】内は自館の請求記号と資料コードです。
- 事前調査事項
- NDC
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- 農業 (610)
- 参考資料
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- 『相模原市議会史 年表編』 神奈川県相模原市議会/編 神奈川県相模原市議会 1996
- 『相模原市農協二十年史』 相模原市農業協同組合/編 相模原市農業協同組合 1983
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査 事実調査
- 内容種別
- 座間博 人物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000196316