レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 登録日時
- 2022/03/19 12:09
- 更新日時
- 2022/03/20 17:50
- 管理番号
- 2022事例-25
- 質問
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解決
東京の神田川沿いにある「センダイボリ(仙台堀)について調べている。
この堀を造った時の工期、責任者、経費等について知りたい。
- 回答
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「仙台堀」は、東京の神田川、水道橋~お茶の水間にある堀のことで、小石川堀または、お茶の水堀とも言う。
仙台藩は、1660(万治 3)年2月1日、江戸城小石川堀の普請(ふしん:土木工事のこと)を幕府より命ぜられ、伊達綱宗が責任者として江戸に赴いた。その後、総奉行に片倉小十郎景長・茂庭定元・後藤孫兵衛近康・真山元輔らを任命し、1660 年 5 月 19 日から翌年 1661(寛文
元)年 3 月まで普請が行われ完成した。
普請の内容は、船が通れるように牛込から和泉橋まで川底の土砂を取り除き、あわせて堀の両岸の土手を修復するというもので、その範囲は神田川に流れこむ江戸川の一部も含み、総延長は4㎞以上にも及ぶ大掛かりなものだった。その間現場で携わった人足は 3,863 人にのぼり、仙台藩には一人につき幕府から米五合が月単位で支給されたが、普請に要した経費は莫大で、借金約7万両の財政難の中で行われた。
また、普請の途中、責任者である綱宗は飲酒と遊郭通いの行動が問題になり、隠居を命じられていた。これらのことが、後のお家騒動(伊達騒動)の原因のひとつになったとも言わ
れている。
- 回答プロセス
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蔵書検索システムで「仙台堀」をキーワードに検索したが適当な資料が見つけられず、『仙台市史』の索引等を見ても見当たらなかった。次に国会図書館のデジタルコレクションのサイトで「仙台堀」を検索したところ、『宮城県史』等に「小石川堀」という名称で載っていることがわかり、江戸の地図で見ると神田川にかかる水道橋、小石川橋があった。それを基に『宮城県史』『仙台市史』の索引で探したところ、記述があることを確認した。
- 事前調査事項
- NDC
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- 東北地方 (212)
- 系譜.家史.皇室 (288)
- 参考資料
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- 『仙台市史 通史編 4 近世 2』 仙台市史編さん委員会/編集 仙台市 2003 年
- 『宮城県史 2 近世史』 宮城県/著 宮城県史編纂委員会/編纂 ぎょうせい 1987 年
- 『宮城県史 8 土木』 宮城県/著 宮城県史編纂委員会/編纂 ぎょうせい 1987 年
- 『伊達治家記録 5』 仙台藩史料大成 平 重道/責任編集 宝文堂出版 1974 年
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オンラインデータベース
「国立国会図書館デジタルコレクション」
- キーワード
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- 仙台堀
- 小石川堀
- 伊達綱宗
- 神田川
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 所蔵調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000313783