レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2023/12/07
- 登録日時
- 2024/01/20 00:30
- 更新日時
- 2024/01/20 00:30
- 提供館
- 宮城県図書館 (2110032)
- 管理番号
- MYG-REF-230160
- 質問
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未解決
『河北新報』掲載の河北歌壇・俳壇の創設(昭和6年)当時の歴史について調べている。県内の俳句・短歌雑誌等に選者、投稿者等による当時の話の記述等があるか知りたい。
- 回答
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1 創設時の「河北俳壇」と「河北歌壇」について
下記資料に関連する記述があります。※【 】内は当館請求記号です。
資料1 創刊百周年記念事業委員会編『河北新報の百年』河北新報社, 1997年【K070/カ2-8】
pp.191-193「第三章 戦時統制下の苦闘(昭和元年~昭和20年)」-「2 ブロック紙としての地位確立」-「紙面改革を断行」の項
pp.192-193「(前略)歌壇、俳壇、柳壇の始まりは六年である。この年八月から月ぎめの購読者に配られた月刊雑誌「河北くらぶ」の第二号(九月号)から柳壇、第三号(十月号)から歌壇と俳壇が掲載され、同誌の本紙吸収によって七年三月から本紙面に移った。投稿作品の選者は、歌壇が安成二郎、俳壇が阿部みどり女、柳壇が浜夢助だった。(後略)」と記載がありました。
pp.193-195「第三章 戦時統制下の苦闘(昭和元年~昭和20年)」-「2 ブロック紙としての地位確立」-「事業と出版活動」の項
pp.194-195「(前略)「河北くらぶ」は毎年十日に発行され、二、三号からは読者文芸として、歌壇、俳壇、柳壇が始まった。月刊の発行は七年二月号までで、三月には新聞スタイル四ページの「週刊付録」に衣替えした後、「月曜付録」として本紙に吸収される。(後略)」と記載がありました。
p.816「資料編」-「年表」-「昭和7年(一九三二)」-「本社主要事項」の項
「3・1 月刊誌「河北くらぶ」の本誌吸収により、歌壇(選者安成二郎)、俳壇(同阿部みどり女)、柳壇(同浜夢助)を新設」と記載がありました。
資料2 『河北くらぶ』河北新報社【PK050/カ】
下記の号に記事の掲載がありました。
(1) 2号(1931年9月号) p.44 安成二郎「短歌の選者として」
(2) 3号(1931年10月号) p.42 阿部みどり女「選後の感」
(3) 4号(1931年11月号) p.47 阿部みどり女「御注意」
(4) 5号(1931年12月号) p.47 安成二郎「選後に」
資料3 『河北短歌俳句年鑑』昭和8年版, 複製版. 1933年【PK910/カ】
前掲資料2『河北くらぶ』と「河北新報」に掲載された短歌と俳句作品約一年分をまとめたもので、5号の安成二郎「選後に」の掲載もあります。
pp.1-2 安成二郎「序」
pp.1-3 阿部みどり女「序」
2 「河北俳壇」について
下記資料に関連する記述がありました。
資料4 阿部みどり女「俳句いまむかし(五) 河北俳壇」『駒草』44巻, pp.18-20, 駒草發行所, 1975年【PK913/コ】
選者になった時期に関する記述があります。
資料5 只野柯舟「駒草のあゆみ 第3回」『駒草』31巻, pp.22-25, 駒草發行所, 1962年【PK913/コ】
資料6 只野柯舟「駒草のあゆみ 第4回」『駒草』31巻, pp.26-29, 駒草發行所, 1962年【PK913/コ】
上記資料5、6に「河北俳壇の周辺」等、当時の俳壇について記述する中で選者であったことに触れています。
資料7 蓬田紀枝子著『葉柳に・・・ : 俳人阿部みどり女ノート』蓬田紀枝子, 1999年【K913/アミ1999.7】
pp.151-157「第六章「駒草」創刊」-「駒草創刊」の項
p.154に阿部みどり女が選者になった時期の記述があります。
下記の資料も併せて確認しましたが、「河北俳壇」に関連する記述は見当たりませんでした。
資料8 阿部みどり女著『冬虫夏草』駒草発行所, 1963年【K940/ア6】
資料9 阿部みどり女著『梅苑日記』(駒草叢書 ; 第18輯), 駒草発行所, 1971年【K950/ア1】
資料10 阿部みどり女著, 蓬田紀枝子註『阿部みどり女集』(脚註名句シリーズ ; 2-9)俳人協会, 2012年【K913/アミ2012.9】
資料11 安住敦[ほか]編『現代俳句大辞典』明治書院, 1980年【911.36/ケ3/R】
資料12 日本近代文学会東北支部編『東北近代文学事典』勉誠出版, 2013年【910.26/トウ2013.6/R】
3 「河北歌壇」について
下記資料を確認しましたが、「河北歌壇」に関連する記述は見当たりませんでした。
(1) 選者であった安成二郎に関する資料
資料13 『現代短歌全集』第21巻, 改造社, 1931年【911.16/ケ1/21】
収録されている「安成二郎集」(pp.281-308)の末尾に、「私は疲れた」(pp.306-308)との自伝的小文が収録されていますが、河北歌壇についての言及はありませんでした。
資料14 博浪沙編『博浪沙随筆十五人』伊藤書店, 1939年【914.6/ハ6】
pp.138-157に安成二郎の随筆7編が収録されていますが、河北歌壇に言及したものはありませんでした。
(2) 宮城県の歌壇に関する資料
資料15 阿部英子著『宮城女流歌人』(北東風叢書 ; 第3篇), 阿部英子, 1982年【K911/ア1-2】
資料16 宮城県短歌クラブ編『宮城県を詠んだ歌人の足跡』宮城県短歌クラブ, 1983年【K911/ミ9-2】
資料17 宮城県短歌クラブ[編]『写真で見る宮城県歌壇史』宮城県短歌クラブ, 1996年【K911/ミヤ1996.Z/タ】
資料18 大林昭雄著『宮城文学資料』(日本美術論攷大林昭雄著作集 ; 第18巻), ギャラリー大林, 1997年印刷【K900/オア1997.8】
- 回答プロセス
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『河北新報の百年』の記述により昭和6年発行の月刊雑誌『河北くらぶ』に歌壇と俳壇、柳壇が掲載されていたことと、当時の選者が判明。『河北くらぶ』と選者が主宰の俳句雑誌や著書を確認した。
- 事前調査事項
- NDC
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- 詩歌 (911 9版)
- 参考資料
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- 創刊百周年記念事業委員会/編. 河北新報の百年. 河北新報社, 1997.9【K070/カ2-8】:
- . 河北くらぶ 2-5号. 河北新報社, 1931【PK050/カ】:
- . 河北短歌俳句年鑑. , 1933【PK910/カ】:
- 駒草發行所. 駒草. 駒草發行所, 【PK913/コ】:
- 蓬田 紀枝子/著. 葉柳に・・・. 蓬田紀枝子, 1999.7【K913/アミ1999.7】:
- 阿部みどり女/著. 冬虫夏草. 駒草発行所, 1963【K940/ア6】:
- 阿部みどり女/著. 梅苑日記. 駒草発行所, 1971【K950/ア1】:
- 阿部/みどり女?著 蓬田/紀枝子?註. 阿部みどり女集. 俳人協会, 2012.9【K913/アミ2012.9】:
- 安住 敦/[ほか]編集. 現代俳句大辞典. 明治書院, 1980.9【911.36/ケ3/R】:
- 日本近代文学会東北支部?編. 東北近代文学事典. 勉誠出版, 2013.6【910.26/トウ2013.6/R】:
- . 現代短歌全集 第21巻. 改造社, 1931【911.16/ケ1/21】:
- 博浪沙/編. 博浪沙随筆十五人. 伊藤書店, 1939【914.6/ハ6】:
- 阿部英子/著. 宮城女流歌人. 阿部英子, 1982【K911/ア1-2】:
- 宮城県短歌クラブ/編. 宮城県を詠んだ歌人の足跡. 宮城県短歌クラブ, 1983【K911/ミ9-2】:
- 宮城県短歌クラブ/[編]. 写真で見る宮城県歌壇史. 宮城県短歌クラブ, 1996.12【K911/ミヤ1996.Z/タ】:
- 大林 昭雄/著. 宮城文学資料. , 1997.8印刷【K900/オア1997.8】:
- キーワード
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- 阿部, みどり女(アベ, ミドリジョ)
- 安成, 二郎(ヤスナリ, ジロウ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000344970