レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022/11/02
- 登録日時
- 2022/12/14 00:31
- 更新日時
- 2022/12/14 00:31
- 管理番号
- 6001058652
- 質問
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解決
温排水とは何か。
- 回答
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温排水は、原子力発電所や火力発電所などから排出される温水のことで、発電所で発電機のタービンを回転させた後の蒸気を再び水に戻すために冷却水として海水が使用されますが、蒸気から熱を奪い冷却水の水温が上昇するとのことです。以下の資料に記載があります。
・『水の総合辞典』(水の総合辞典編集委員会/編 丸善 2009.1)
「温排水」の項(p.70)に「原子力発電所や火力発電所などから排出される温水.原子力発電では核分裂反応熱で発生した蒸気を用いて発電する.このとき蒸気を(海)水で冷却するが,この冷却水は放射性物質を含んだ蒸気と熱交換器を介して接するので温排水となる.(後略)」
・『海洋環境水理学』(和田明/著 丸善 2007.11)
「1章 温排水問題の背景」の項(p.209-215)の「1.1 温排水とは」(p.209)に「火力または原子力発電所からの温排水は,発電機のタービンを回転させた後の蒸気を再び水に戻すために,復水器において大量に使用される冷却水であり,一般にその水温は,取水水温に比べ約7℃程度高い.(後略)」とあります。
・『世界大百科事典 4 オ-カイ 改訂版』(平凡社 2005)
「おんはいすい 温排水」の項(p.482)に「温排水とは火力・原子力発電所,鉄鋼業,化学工業,石油工業などで,冷却水として使用され昇温された水が,海,河川,湖沼に排出されたものをいう.(中略)火力および原子力発電所では,発生させた高温の蒸気でタービンを駆動し,このタービンで発電機を運転しているが,タービンを出た蒸気は復水器で冷却されて水になり再使用される.この復水の過程で蒸気を冷却するのに用いられるのが冷却水であり,蒸気から熱を奪って昇温(8~14℃)した冷却水が温排水として排出されるのである.(後略)」
・『水の百科事典』(高橋裕/[ほか]編 丸善 1997.9)
「温排水」の項(p.157)に「火力発電所や原子力発電所,さらには粗鋼生産を行う製鉄工場などの排水口から海や川などに放出される暖められた排水.(中略)火力発電所や原子力発電所では,その構造上の特性から大量の海水を使用するが,その場合いったん取水口から取り入れられた海水冷却水は復水器を通過するときに,蒸気から熱を奪うことにより約6~7℃水温が上がる.(後略)」
[事例作成日:2022年11月2日]
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 無機化学 (435 10版)
- 発電 (543 10版)
- 参考資料
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- 水の総合辞典 水の総合辞典編集委員会∥編 丸善 2009.1 (70)
- 海洋環境水理学 和田/明∥著 丸善 2007.11 (209)
- 世界大百科事典 4 改訂版 平凡社 2005 (482)
- 水の百科事典 高橋/裕∥[ほか]編 丸善 1997.9 (157)
- キーワード
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- 温排水(オンハイスイ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000325705