①『岡山県政史 昭和戦後編』には、「昭和25年12月には連合軍総司令部民間情報局CIE図書館が岡山市に設置された。同館は同27年から駐日アメリカ大使館所管の岡山アメリカ文化センターとなり、さらに翌28年10月本県に移管されて、岡山県日米文化センターと改称され、図書・映画フィルムなど多数を蔵してサービスに当たっていた。昭和32年7月にいたり、県立図書館と日米文化センターを統合し、岡山県総合文化センターとして新発足し、図書館部・日米文化センター部を設けて、しだいに内容の充実に努め、広く活用されるようになった。」と書かれている。
②『岡山県立図書館60年史』には、岡山県立図書館の沿革が年表形式で書かれいる。昭和28年(1953)10月13日に岡山アメリカ文化センターが岡山に移管され、岡山県日米文化センターが設置されたとあり、昭和32年7月9日に岡山県総合文化センターが設置され、岡山県日米文化センターは廃止されたとある。
③「日米文化センターの現状」(『教育時報』第6巻第2号)には、「米国政府の政策変化にともなって予算が削減されたので維持が困難となり(昭和)28年の10月に至り閉館のやむなきに至った。しかし、その内容、設備は従前通り残されるので、県教委は米国側からの依頼により又その文化的価値が失われるのを惜しんでこれを引きつぐ事とし名称も岡山県日米文化センターと改め館員を新たに教委の県職員として新発足をしたのが(昭和)28年12月である。」と書かれている。洋書や雑誌、映画フィルム、レコードなどの蔵書のほか、施設や催しについても紹介されている。
④「岡山県日米文化センターの課題」(『教育時報』第6巻第7号)には、「今日の岡山県日米文化センターは、昭和25年12月8日に開催せられた所謂CIEライブラリーから、アメリカ文化センターを経て3代目のものである。」などの岡山県日米文化センターの概要が紹介され、岡山県日米文化センター、図書館そのものの課題や展望が記述されている。
⑤「岡山県日米文化センター 日米文化の交流と相互理解のために」(『教育時報』第8巻第1号)は、「特集・岡山県下の文化施設」の中の岡山日米文化センターを紹介した記事である。岡山県条例や岡山県日米文化センターの契約書などを引用しながら、岡山県日米文化センターの活動の目的とその運営の基本方針が説明されている。また、資料や講習会の紹介、開館時間、開館日などが書かれている。
そのほか、山陽新聞社の発行する⑥~⑨『山陽年鑑』昭和30年版~昭和33年版に、
館長、蔵書冊数、雑誌、教育映画フィルムなどの数が記載されている。
⑩『岡山県公報』(昭和28年11月24日発行)に、岡山県条例第57号 岡山県日米文化センター設置条例が掲載されている。公布日は昭和28年11月24日であり、公布日から施行とされている。
⑪『岡山県公報』(昭和32年7月9日発行)に、岡山県条例第52号 岡山県総合文化センター条例が掲載されている。公布日は昭和32年7月9日であり、公布日から施行とされている。また、附則にて岡山県日米文化センター条例(昭和28年岡山県条例第57号)は廃止する、とある。