レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 20210520
- 登録日時
- 2024/01/11 00:30
- 更新日時
- 2024/01/11 09:43
- 管理番号
- 0001004256
- 質問
-
解決
宮城島、または伊計島に伝わるブクブク茶の琉歌について知りたい。
- 回答
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以下の資料を案内した。
①
『沖縄縣史 第23巻 各論編11 民俗』(沖縄県教育委員会/編 復刻版 国書刊行会 1989(平成1).10)
p415に「見送りの歌(与那城村伊計)」で「送る者の歌 ぶくぶくの御茶や 旅の嘉例なむん 立てて廻しば もとの泊…」の歌が5番まで掲載されている。
②
『沖縄民俗 創刊号~第5号(1960~1962)』(琉球大学民俗研究クラブ/輯 第一書房 1988.2)
第5号p15-50「与那城村伊計島調査報告」の中で、p39に「初起しの日は酒や御馳走を持って船に乗り、機械に酒をかけて拝み、船を走らせながら、三味線をひいて踊る。その時の歌に 一、ブクブクの御茶や旅のカリなむぬ 立てて廻らしばむとの泊…」の歌が3番まで掲載されている。なお、2番以降の歌詞は資料①とは異なる。
③
『琉球ブクブク茶道』(田中 千恵子[ほか]/著、あしのの会、1992.3)
p44-45「生活の中のブクブク茶」に、「旅立ちの日に ぶくぶくのお茶や旅の嘉利なむん 立ててみぐらしばもとの泊 昔の旅は、危険がともなっていた。家族の船出を見送った家では、しばしの別れとはいってもいつ帰れるのやらわからない肉親との再会を願って、めでたいブクブク茶を点てて客にもさし上げ、航路の無事を祝った…この歌は、伊計島では正月の初おこしに歌われている。また、歌人又吉千代さんによると首里あたりでは、「ぶくぶくのお茶や旅の嘉利なむん たててみぐらしば初のをない」と歌われていたといわれる。」と記載されている。
④
『ブクブクー茶』(安次富 順子/著 ニライ社 1992.6)
p67「伊計島」の項に「「ぶくぶくの御茶や 旅の嘉利吉なむん 立てて廻らしば もとの泊」という歌があります。これは、伊計島で見送りの歌、船出の歌として歌われたものです…大正年代以前の生まれの人たちは、この歌をよく知っており、「御前風」あるいは「だんじゅかりゆし」の旋律にのせてうたうのだということでした。」と記載されている。
p68「宮城島」の項に「…隣の宮城島にも行って調べたところ、ここでも同じ歌が見送りの歌としてうたわれていました…また、見送りのときだけでなく、ちょっとしたお祝いにもうたったと言っていました。」と記載されている。
⑤
『東アジア文化交渉研究 第2号[2009年]』(関西大学文化交渉学教育研究拠点/編集 関西大学文化交渉学教育研究拠点 2009(平成21).3)
p289-311「沖縄における茶文化調査の概要と今後の課題」(大槻 暢子[ほか]/著)
p295に「伊計島や宮城島において見送りの歌として「ぶくぶくの御茶や 旅の嘉利吉なむん 立てて廻らしば もとの泊」という歌が歌われていた。」と記載されている。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
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- 沖縄縣史 第23巻 各論編11 (p415)
- 沖縄民俗 創刊号~第5号(1960~1962) (第5号 p15-50「与那城村伊計島調査報告」)
- 琉球ブクブク茶道 (p44-45)
- ブクブクー茶 , ISBN 4-88024-156-3 (p67-68)
- 東アジア文化交渉研究 第2号[2009年] (p289-311「沖縄における茶文化調査の概要と今後の課題」(大槻 暢子[ほか]/著))
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000344501