レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 20210405
- 登録日時
- 2023/12/20 00:30
- 更新日時
- 2023/12/20 09:41
- 管理番号
- 0001004224
- 質問
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解決
「はないちもんめ」が昔から沖縄でも遊ばれていたか知りたい。もし遊ばれていた場合、その歌詞やメロディもあわせて知りたい。
- 回答
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以下の資料を案内した。特に資料③、⑤より戦前の昭和前半には既に沖縄でもはないちもんめが遊ばれていたと考えられるが、いつ頃から遊ばれ始めたのかについて確認できる資料を見つけることができなかった。
また、はないちもんめという遊びそのものの発祥については資料⑥より、文献上で確認できるものは1934(昭和9)年のものだが、口承例も含めると1922(大正11)年頃までさかのぼることができるとされている。
①
『おきなわ伝承こどものあそび』(永山 絹枝/文,安室 二三雄/絵 新星図書 1982.7)
p91に「花いちもんめ」の歌詞と遊び方が掲載されているが、メロディについては記載なし。
②
『沖縄県につたわるこどもの遊び』(沖縄県小学校体育研究会/編 光文書院 1983.12)
p139に「花いちもんめ」の歌詞と遊び方が掲載されているが、メロディの記載はない。また、歌詞の一部が資料①と異なっている。
③
『生と死・いのちの証言 沖縄戦』(行田 稔彦/編著 新日本出版社 2008.8)
p117-150「証言『沈む』」の中で、p121-122に「しいちゃんのお父さんは、富山県の方です…それで、沖縄の人と結婚して、しいちゃんができたんです。だから、3、4歳ぐらいから、もう一緒に遊んでいるんです…はないちもんめとか、手を引っ張りっことかやりましたね。」と記載されている。
④
2013年6月7日付沖縄タイムス朝刊20面に「島言葉で懐古 匂い・風景 方言札世代ゆんたく会」の記事があり、その中で「昭和の経済成長期に育った参加者たちには共通する昔よくやった遊びも多く、「花いちもんめ」「陣取り」「おはじき」「防空壕探検」など次々に話題が飛び出した。」と記載されている。
⑤
2017年2月16日付沖縄タイムス朝刊5面に「旧正月の思い出」の記事があり、その中で「女子は「花いちもんめ」や数え歌で手まりをついて遊んでいた。そのような遊びも1932年ごろから戦時色が漂い始め、自重するようになった。」と記載されている。
⑥
『豊橋創造大学短期大学部研究紀要 第14号』(豊橋創造大学 1997.3)
「保育のための“遊び”研究考(IX)―再び「はないちもんめ」について(上)―」(大森 隆子/著)のp30に「…江戸,明治,大正とその時々の資料をあたっても,この遊びや詞句は全く姿を見せないのである.目下のところ文献上で特定できる最初の例は,昭和9年発行の『続日本童謡民謡曲集』(広島高師付属小学校音楽研究部編纂『続日本童謡民謡曲集』柳原書店、1998年)中にある遊戯歌「はないちもんめ」とみるのが一般的である.」「ここではこうした複数事例の判明から,本来の元歌はそれ以前に,少なくとも大正末期には誕生していたであろうと推測されることを指摘しておきたい…同時に口承例に限れば,大正11・12年頃までは遡ることができると証言されてもいる.」と記載されている。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
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- おきなわ伝承こどものあそび (p91)
- 沖縄県につたわるこどもの遊び (p139)
- 生と死・いのちの証言 沖縄戦 , ISBN 9784406051613 (p121-122)
- 沖縄タイムス(原紙) 平成25年6月1日~15日 (6月7日付朝刊20面「島言葉で懐古 匂い・風景 方言札世代ゆんたく会」)
- 沖縄タイムス(原紙) 平成29年2月16日~28日 (2月16日付朝刊5面「旧正月の思い出」)
- キーワード
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- 遊戯
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000343643