レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2006年10月20日
- 登録日時
- 2010/03/25 17:21
- 更新日時
- 2010/03/25 17:21
- 管理番号
- 福若-2006-1020
- 質問
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解決
「若狭郡県志」牧田近俊著 が著作・刊行された時期はいつか。
- 回答
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活字本として刊行された2冊の図書に、延宝年間に成立との解説がある。
その後刊行された活字本において、元禄年間に成立と考証・解説され、現在はこれが定説となっていると考えられる。
- 回答プロセス
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①「若狭郡県志」の活字本は、以下の3冊に刊行・所収されている。
(1)『訳文若狭郡県志』中石政久訳述 1938 (H296/マキタ)
(2)『小浜市史』史料編 第1巻 1971 (H275/オ/2-1)
(3)『越前若狭地誌叢書』杉原丈夫・松原信之編1973 (H290/エ/2)
②『福井県大百科事典』1991で「若狭郡県志」を調べる。
③『小浜市史』『福井県史』の各索引より「若狭郡県志」の箇所を確認する。
*『小浜市史』通史編 は引用のみで、「若狭郡県志」自体の説明はなかった。
④ ①~③の各資料の解題や記述を調べた結果、成立時期は2説ある。
①(3)の資料の考証の結果、現在は「元禄6年頃成立」が定説となっていると推測される。
・①(1)の「序言」に「延宝年間に著作」と記述がある(論証なし)。:1938
・①(2)の「著書の略解」に「延宝年間」に成立と記述がある(論証なし)。:1971
・①(3)の「解題」に「元禄6年」頃に成立と記述がある。最古の写本である「明通寺本」の奥書ほかより論考。 :1973
*「拾椎雑話」「稚狭考」の文中に、「若狭郡県志」の成立が元禄期であることが記されていることも例証。①(1)の説の根拠がないことを述べている。
・②p1067「若狭郡県志」の項に「杉原丈夫氏の考証によって元禄6年の成立であることが判明」と記述(文・小畑昭八郎)。:1991
・③『福井県史』通史編 第3巻(H201/フ/1-3)p734に「元禄6年頃」に成立と記述。:1994
- 事前調査事項
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『新わかさ探訪』p249の文中に「延宝年間、1673年ころに編纂」と書いてあるが本当か。
- NDC
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- 日本 (291 8版)
- 北陸地方 (214 8版)
- 参考資料
- キーワード
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- 若狭郡県志
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 書誌的事項調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 団体
- 登録番号
- 1000065634