レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2023年12月14日
- 登録日時
- 2024/02/14 16:09
- 更新日時
- 2024/03/27 16:48
- 管理番号
- 大分県立郷土-2023-019
- 質問
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解決
①御許山(おもとさん)騒動(花山院事件)についての記述がある『御許山義挙録』を閲覧・複写可能か。人物一覧はあるか。
②『勤皇記』『義挙兵』以外に御許山騒動(花山院事件)に関する史料があるか。
- 回答
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①『御許山義挙録』小野龍膽/著 小野龍膽 昭和14年
禁帯出資料のため館内での閲覧及び複写可能(相互貸借は不可)。郵送複写も可能。
人物一覧として、次の項目がある。
p98~99 御許山勤王志士総人員
※名前の一覧の最後に“前後に関係した人はまだ沢山な人数であったが、最後の幕に出て、御許山上に盾籠つた人はこんなものでせう。然し佐田の十数人は数えていない”と記載がある。
p99~100 附一、佐田村より十七人
p100 附二、御許騒動に加わって刑せられた人
②御許山騒動(花山院事件)に関する資料として、次の資料がある。
【1】『九州と明治維新 2』藤野保/編 国書刊行会 1985
p1~25 「北九州草莽隊花山院隊の研究」 高木俊輔著
【2】『慷慨餘波』重松七郎右エ門義胤/著 安心院古文書を読む会 1996
※『慷慨餘波』は、ご質問にあった国立国会図書館デジタルコレクション『御許山勤王記 : 附・郷土先達,郷土年鑑』(https://dl.ndl.go.jp/pid/964378)コマ番号20(15ページ)に書名がでる。それによると、著者の重松七郎は、高橋清臣と従兄弟の関係とある。
【3】『馬城峰勤王記』小野龍膽/著 豊州新聞社 1920
※「豊州新聞」に大正9年8月14日から10月29日まで連載されたものの切抜き
※『馬城峰勤王記』は、質問にあった国立国会デジタルコレクション『御許山勤王記 : 附・郷土先達,郷土年鑑』コマ番号15(4ページ)に書名がでる。
【4】『花山院隊「偽官軍」事件 戊辰戦争下の封印された真相』長野 浩典/著 弦書房 2021
p65~71 花山院隊事件関係者名簿
【5】『明治維新史料 天領の明治維新 王政復古御布令・他 弐輯』入江 秀利/編、著 入江秀利 1997
p195~207 雑話録
p9によると、“(雑話録は)慶応四辰正月に小浦村の庄屋職脇谷(屋)時三郎が、御許山騒動の情報を集めて記録したものである”とある。
【6】『四日市動乱随従記』加藤忠二郎/著 加藤忠二郎 昭和9年
花山院隊による四日市陣屋襲撃事件の責任を負って切腹した加藤喜市郎の息子が書いた史料。
- 回答プロセス
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1 「御許山義挙録」を所蔵検索。
2 キーワード「御許山」、件名「御許山騒動」で所蔵検索。
〈その他確認した資料〉
〇『御許山義挙録』に採録されている資料
・『宇佐史談 第1巻』宇佐史談会/編 国書刊行会 1984 宇佐郡史談会 大正11年3月〜大正13年5月刊の複刻
第6号 p76-123 「御許山勤王記」小野龍胆著 ※『御許山義挙録』『御許騒動記』1~2章掲載
第7号 p71-78 「御許山勤王記(2)」小野龍胆著 ※『御許騒動記』3~4章掲載
・『宇佐史談 第2巻』宇佐史談会/編 国書刊行会 1984 宇佐郡史談会 大正13年8月〜大正14年10月刊の複刻 史談(9号〜11号)、郷土史談(12号〜16号)の合本
第12号 p1-62 「御許山勤王記」小野龍胆著 ※『御許山義挙録』『御許騒動記』5~25章掲載、見出しに若干違いあり
・『宇佐史談 第3巻』宇佐史談会/編 国書刊行会 1984 宇佐部史談会大正15年1月〜昭和2年5月刊の複刻 郷土史談(17号〜22号)、史談(23号〜25号)の合本
23号 p20-25 御許騒動に関する公用書類
p25 慶応四年正月十四日四日市騒動(アホダラ経)
25号 p40-41 御許山勤王志士総人員.
・『御許騒動記』小野龍膽/著 宇佐郡史談社 昭和3年
附録:御許騒動に関する公用書類 四日市騒動(阿呆陀羅経)御許山勤王志士総人員
※『宇佐史談 第1~3巻』に掲載されているものを再録したと思われる
・『史談 6巻1号(昭和2.1)〜6号(昭和2.11)』宇佐郡史談会/〔編〕 宇佐郡史談会 1927
第6巻第1号通巻23号 御許騒動に関する公用書類 p20~25
慶應4年正月14日四日市騒動 p25~27
・『史談 10巻1号(昭和6.1)〜6号(昭和6.11)』宇佐郡史談会/〔編〕 宇佐郡史談会/〔編〕 宇佐郡史談会 1931
第10巻第6号通巻25号 「御許山事件の長州藩史料」 吉田祥朔 p12~18
・『郷土史談 12号(大正14.2)〜16号(大正14.4)』宇佐郡史談会/〔編〕 宇佐郡史談会 1925
第12号 御許騒動記 p1~62
※『御許騒動記』5~25章掲載、見出しに若干違いあり
・『宇佐史談 18巻1号(昭和14.1)〜6号(昭和14.11)』宇佐郡史談会/〔編〕 宇佐郡史談会 1939
第80巻第2号通巻96号 「御許山義挙録」小野龍胆著→見つからず
第80巻第3号通巻97号 「御許山義挙録 其2」 p1~6
第80巻第4号通巻98号 「御許山義挙録 其3」 p1~77
「御許山義挙録遺聞」 p78~130
第80巻第5号通巻99号 「御許山義挙録 其4」→見つからず
〇情報量が少なかった資料
・『明治百年 大分県の歩み』毎日新聞社/編 毎日新聞社 1968 昭和43年
p13~22 維新前夜 御許山に錦の御旗
・『府内藩記録 丙43』大分県立大分図書館 1993
馬城山并三都〔慶応4年〕(鳥羽伏見の戦・御許山騒動など各情報).
・『安心院縄文 安心院縄文会機関誌 第26集』〔安心院縄文編集委員会〕/〔編〕 安心院縄文会 2015
p17~18 「御許山騒動-佐田秀-」 古恵良菊男著
・『安心院縄文 安心院縄文会機関誌 30周年記念誌 第30集』〔安心院縄文編集委員会〕/〔編〕 安心院縄文会 2019
p5~8 「宇佐の明治維新 御許山騒動に学ぶ」 平井義人述
・『戊辰戦争と草莽の志士 切り捨てられた者たちの軌跡』高木 俊輔/著 吉川弘文館 2022
p10~30 北九州花山院隊挙兵事件
・『「今屋敷緒方家」のこと』緒方 末広/著 緒方末広 2016
p47~72 「もう1人いた勤皇の志士-御許山騒動の資料細見-」
- 事前調査事項
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『明治維新草莽運動史』高木俊輔/著 勁草書房 1974
- NDC
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- 日本史 (210 10版)
- 参考資料
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小野龍膽 著. 御許山義挙録. 小野龍膽.
https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000001-I44111104451429 -
【1】藤野保 編. 九州と明治維新 2. 国書刊行会, 1985. (九州近世史研究叢書 ; 13)
https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001772642 -
【2】重松七郎右エ門義胤 著. 慷慨餘波. 安心院古文書を読む会, 1996.
https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000001-I44111106080422 -
【3】小野龍膽 著. 馬城峰勤王記. 豊州新聞社, 1920.
https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000001-I44111104451441 -
【4】長野浩典. 花山院隊「偽官軍」事件 : 戊辰戦争下の封印された真相. 弦書房, 2021.
https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000002-I031731731 , ISBN 978-4-86329-236-9 -
【5】入江秀利 編、著. 明治維新史料 天領の明治維新 : 王政復古御布令・他 弐輯. 入江秀利, 1997.
https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000001-I44111107072745 -
【6】加藤忠二郎 著. 四日市動乱随従記 : 加藤喜市郎屠腹始末. 加藤忠二郎, 1934.
https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000002-I000000770392
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小野龍膽 著. 御許山義挙録. 小野龍膽.
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000346296