レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022年07月22日
- 登録日時
- 2023/07/11 16:30
- 更新日時
- 2023/07/11 16:30
- 管理番号
- 9000039888
- 質問
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1933(昭和8)年7月24日前後に甲府で行われた七代目松本幸四郎の巡業の詳細(公演日時、演目、劇場名、主な出演者、典拠)などを知りたい。
- 回答
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「山梨日日新聞」1933(昭和8)年7月4日付け4面「片岡我堂 松本幸四郎一座 久しぶりの大芝居 廿三日 廿四日 衆楽座に」ほか当時の新聞記事によると
・公演日時 1933(昭和8)年7月23日、24日の両日
・演目 「扇屋熊谷」二幕
「朝顔日記」二幕
「吃又」一幕
「白井権八」三幕
所作事「雪の関扉」一幕
・劇場名 衆楽座(甲府市代官町)
・主な出演者 片岡我堂、中村芝鶴、市川染五郎、坂東秀調、松本幸四郎
※一番早い報道である「山梨日日新聞」1933(昭和8)年7月4日付け4面の記事によると、演目は「白井権八」ではなく「江島生島」とされている。「峡中新報」1933(昭和8)年7月21日付け3面「東西大歌舞伎 甲府には久し振りの顔振れ 早くも素晴らしい人気」の記事では、「第四の白井権八は果して上演出来るかどうかと疑問とされている、即ち時間の許す限り勿論上演する予定になつてゐる、従つて配役もまだ決定されてゐないが、本日は決定する筈である」とあるので、何か事情があり、急遽演目が変更になったものと思われる。
- 回答プロセス
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1.当時の地方新聞記事を、各マイクロフィルムにより調査。
(1)「山梨日日新聞」
a.1933(昭和8)年7月4日付け4面「片岡我堂 松本幸四郎一座 久しぶりの大芝居 廿三日 廿四日 衆楽座に」
・公演日時 昭和8年7月23日、24日の両日
・演目 「扇屋熊谷」二幕
「朝顔日記」二幕
「吃又」一幕
「江島生島」一幕
「関の扉」一幕
・劇場名:衆楽座(甲府市代官町)
・主な出演者:松本幸四郎、片岡我堂、中村芝鶴、市川染五郎、坂東秀調
b.1933(昭和8)年7月21日付け4面「幸四郎一行 明後日開演 配役何れも極めつき衆楽座の昂奮」
・公演日時:7月23日、24日の両日
・演目:「扇屋熊谷」、「朝顔日記」、「吃又」、「白井権八」、「関の扉」
・劇場名:衆楽座(甲府市代官町)
・出演者:松本幸四郎、片岡我堂一行
(2)「峡中日報」
1933(昭和8)年7月21日付け3面「東西大歌舞伎 甲府には久し振りの顔振れ 早くも素晴らしい人気」
・公演日時:7月23日、24日の両日
・演目:「扇屋熊谷」、「朝顔日記」、「吃又」、「白井権八」、「関の扉」
※「第四の白井権八は果して上演出来るかどうかと疑問とされている、即ち時間の許す限り勿論上演する予定になつてゐる、従つて配役もまだ決定されてゐないが、本日は決定する筈である」
・劇場名:衆楽座
・主な出演者:我堂、芝鶴、染五郎、秀調、幸四郎
(3)「山梨民友新聞」
1933(昭和8)年7月23日付け2面「東西名優 顔合わせ狂言 衆楽座にて」
・公演日時 昭和8年7月22日乗込、23日開幕
・演目 「扇屋熊谷」二幕
「朝顔日記」二幕
「吃又」一幕
「白井権八」三幕
所作事「雪の関扉」一幕
・劇場名 衆楽座(甲府市代官町)
・主な出演者 片岡我堂、中村芝鶴、市川染五郎、坂東秀調、松本幸四郎
- 事前調査事項
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「吉右衛門日記」1933(昭和8)年7月24日の項目で静岡県で静養中の吉右衛門が宿泊先の女将が7月24日に甲府で行われている松本幸四郎の巡業の見物に赴いているという記述がありその前後に甲府で公演が開かれていた可能性が高い。日記によれば打ち上げ後各地を巡業するとあり巡業の初回であったようだ。
- NDC
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- 歌舞伎 (774 10版)
- 参考資料
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- 「山梨日日新聞」マイクロフィルム 昭和8年7月4日付け4面
- 「山梨日日新聞」マイクロフィルム 昭和8年7月21日付け4面
- 「峡中日報」マイクロフィルム 昭和8年7月21日付け3面
- 「山梨民友新聞」マイクロフィルム 昭和8年7月23日付け2面
- キーワード
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- 松本幸四郎(7代目)
- 中村芝鶴(2代目)
- 歌舞伎
- 衆楽座
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000335855