レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2020/07/19
- 登録日時
- 2020/10/07 00:30
- 更新日時
- 2020/10/07 00:30
- 提供館
- 宮城県図書館 (2110032)
- 管理番号
- MYG-REF-200149
- 質問
-
解決
朝鮮のお金,「葉銭」について知りたい。
- 回答
-
資料1-4に葉銭についての記載がありました。
また,資料4には写真の掲載もありましたのでご案内します。
資料1 「2資本主義の萌芽の発生」の「商品・貨幣経済の発展」の項pp.75-78
p.76「(前略)1678年以降官銭の少額貨幣である「常平通宝」(四角の穴が開いた銅貨で葉銭(ヨプチョン)と通称された)が,常時鋳造され,広汎に流通するようになった。これは,商品貨幣経済の全般的展開の反映で,限られた流通範囲しかもたない大型貴金属貨幣等とは意味が違う。(後略)」
資料2 p.535「じょうへいつうほう 常平通宝」の項
「朝鮮,李朝時代に流通した銅銭。1633年および51年に鋳造されたのち中断したが,78年以降は恒常的に発行されて全国に普及した。葉銭ともよばれ,正円方孔で常平通宝の4文字を刻み,裏には鋳造した宮庁を示す文字が記されている。19世紀後半にいたり当百銭,当五銭などの高額銭がつくられたが,品質が悪く,通貨混乱の一因ともなった。1905年からの朝鮮貨幣整理事業で漸次回収され,植民地権力による貨幣に取って代わられた。」
資料3 p.1001「ちょうせんかへいせいりじぎょう 朝鮮貨幣整理事業」の項
「1904年の第1次日韓協約にもとづき目賀田種太郎勧告財政顧問が行った新貨幣発行・旧貨幣回収事業。(中略)05年7月から朝鮮在来貨幣である白銅貨の葉銭(常平通宝の愛称)の回収を行った(<貨幣>の事項の[朝鮮]参照)。品位量目が劣悪で激しいインフレを惹起(じゃっき)させていた白銅銭は,通用期間が09年11月までと短期回収方式がとられ,約935万円がこの期間に回収された。このため貨幣収縮によって激しい恐慌が起こった。地方で根強い流通力を有している葉銭の回収は困難で,当分のあいだは補助貨として位置づけられ,徐々に整理された。(後略)」
資料4 p.45には常平通宝の写真が掲載されています。
また,「貨幣整理事業」「常平通宝」の項がありますが,上掲した資料2,資料3の内容と同じため,掲載ページのみご案内します。
p.45 常平通宝の写真
写真の下部に以下の記載がありました。
「李朝末期の大院君時代に発行された当百銭の表(左)と裏(右)。表の常平通宝と名称は17世紀以来使用され,貨幣経済は全国的に浸透した。裏に<戸>とあるのは,戸曹(大蔵省)の所蔵を示す。」
pp.45-46「かへいせいりじぎょう 貨幣整理事業」
p.200「じょうへいつうほう 常平通宝」
資料1 梶村秀樹『朝鮮史 : その発展』(世界歴史叢書),明石書店, 2007【221.1/076】
資料2 『平凡社大百科事典』7巻,平凡社, 1985【031/84Y/7R】
資料3 『平凡社大百科事典』9巻,平凡社, 1985【031/84Y/9R】
資料4 伊藤亜人[ほか]監修『朝鮮を知る事典』新訂増補,平凡社, 2000【221/00Y】
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 貨幣.通貨 (337 9版)
- 朝鮮 (221)
- 参考資料
- キーワード
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- 貨幣 -- 朝鮮
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 【遡及入力】
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000287974