レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2013/04/05
- 登録日時
- 2014/04/12 00:30
- 更新日時
- 2014/04/19 13:30
- 管理番号
- 6001001288
- 質問
-
未解決
戦前・戦後に大阪市で開催された以下の5つの美術展について、会期が知りたい(年月まではわかっています)。当時の新聞記事などでわかりませんでしょうか。
(1)1931年6月、第二回ZIGZAG展(於・大阪市、丹平ハウス)
(2)1934年5月、山村耕花・吉田白嶺画幅と木彫の会(於・大阪長堀橋、髙島屋)
(3)1935年5月、吉田白嶺作品展(於・大阪長堀橋、髙島屋)
(4)1940年6月、木心舎展観(於・大阪難波、髙島屋)
(5)1951年10月、三巨匠展(於・大阪市、松坂屋)。勅使河原蒼風・小原豊雲・中村文甫による前衛いけばな展
- 回答
-
お問い合わせの5件について、「聞蔵Ⅱビジュアル」「毎索」で検索したところ、下記のようになりました。
(1)1931年6月、第二回ZIGUZAG展(於・大阪市、丹平ハウス)
「聞蔵Ⅱビジュアル」では、「学芸消息」「会と催」欄もみましたが、見つけることができませんでした。
丹平ハウス画廊での展覧の広報を、どのようにしていたのか、社史にも書かれていません。
(2)1934年5月、山村耕花・吉田白嶺画幅と木彫の会(於・大阪長堀橋、高島屋)
<1934年5月7日朝刊聞蔵Ⅱビジュアル> 大阪 12頁左 ■会期:8~11日
「長堀高島屋 六階 美術部」「 八日より十一日まで 山村耕花先生・吉田白嶺先生 畫幅と彫刻の會」「日本美術院同人として盛名を馳せらるゝ山村耕花吉田白嶺両先生會心の近業力作を一堂に當地に於て最初の期待多き個展發表・・・」
参考:『高島屋美術部五十年史』p.348年表には、「山村耕花・吉田白嶺画幅と彫刻会」とあり、新聞は、「彫刻の会」と表記が少し違います。
(3)1935年5月、吉田白嶺作品展(於・大阪長堀橋、高島屋)
<1935年5月25日朝刊聞蔵Ⅱビジュアル> 大阪 16頁右下 ■会期:25~29日
「廿五日より廿九日まで 六階・美術部」「小杉放庵先生新作個展」説明略「吉田白嶺先生「鳥」木彫展」「日本美術院同人の重きにあつて 木彫に 塑彫に その風格ある雅刀逸韻を以て當代に雄顧せらるゝ吉田白嶺先生の近業廿點を展観・・・」
(4)1940年6月、木心舎展観(於・大阪難波、高島屋)
「聞蔵Ⅱビジュアル」で6月の高島屋の広告は、10回程掲載されていますが、「木心舎」はありませんでした。広告以外に「学芸短信」欄もみましたが、ありませんでした。『高島屋美術部五十年史』の年表p.353に記載の展覧会は、順不同ですので、会期の見当もつけられません。
「毎索」に以下の広告がありました。吉田白嶺氏個展とあり、これがお探しの木心舎展観のことなのか、わかりません。「聞蔵Ⅱビジュアル」の6月13日夕刊3頁に同様の高島屋の広告がありますが、染織秀帛会のことだけで、個展の広告は入っていません。
<1940年6月14日毎索> 大阪 8頁左 ■会期:16~19日
「近藤浩一路先生 新作畫個人展 吉田白嶺先生 新作木彫個展 十六日より十九日まで・六階美術部」
(5)1951年10月、三巨匠展(於・大阪市、松坂屋)勅使河原蒼風・小原豊雲・中村文甫による前衛いけばな展
<1951年10月21日朝刊> 大阪 4頁 左下 ■会期:20~25日
「いけばな三巨匠展 小原豊雲先生 中山文甫先生 勅使河原蒼風先生 三巨匠の共同制作をはじめ五〇〇坪の大會場を圧するいけえばな界の最高作品・・・ 廿日ー廿五日 五階 會場 松坂屋 大阪日本橋」
同じ、二十日から廿五日に三階で「京都名匠の會心作 染織鑑賞會」が開催されていますが、三階でも、以下のように三氏の関連?展示があります。
「花道・茶道 二題に因む帯地の會 小原、中山、勅使河原三巨匠のいけばな写し「糸錦名古屋帯」 表千家裏千家筆写し「綴錦名古屋帯」 同時開催 三階」
参考:「中村文甫」は、新聞では「中山文甫」となっています。
[事例作成日:平成26年2月28日]
- 回答プロセス
- 事前調査事項
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①は、『昭和の美術 第1巻』(毎日新聞社、1990年)の年表、『日本美術年鑑』昭和12年版の「美術関係団体一覧」による
②は、『山村耕花吉田白嶺 画幅と木彫の会図録』(髙島屋美術部、1934年)および髙島屋美術部五十年史編纂委員会編『髙島屋美術部五十年史』(髙島屋本社、1960年)による
③④は、『髙島屋美術部五十年史』による。
⑤は、『日本・オブジェ 1920―70年代 断章』(うらわ美術館、2012年)による。
- NDC
- 参考資料
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- 丹平製薬株式会社七十年史 丹平製薬株式会社 丹平製薬
- 高島屋美術部五十年史 高島屋美術部五十年史編集委員会編 高島屋本社
- 大阪高島屋四十年史 大阪高島屋∥編纂 大阪高島屋本部
- 大阪人 59巻2号(丹平ハウス、丹平写真倶楽部、赤松洋画研究所等) (50~55)
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- その他
- 内容種別
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000152064