レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2023年10月07日
- 登録日時
- 2023/12/20 14:56
- 更新日時
- 2024/03/14 14:57
- 管理番号
- 埼久-2023-062
- 質問
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未解決
芥川龍之介の「義仲論」の中にある「百川の旭の出づる方に向つて走るが如く」という表現に出典があるのか知りたい。
- 回答
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「百川の旭の出づる方に向つて走るが如く」の出典に関する情報は確認できなかった。
- 回答プロセス
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1 自館目録を〈義仲論〉で検索する。
『現代日本文学大系 43』(芥川竜之介集 筑摩書房 1968)
p371-390「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」の項
p377「二 革命軍」の章に該当の文あり。
p393-403「「木曾義仲論」をめぐって」(臼井吉見著)」の掲載あり。関連記述なし。
2 参考図書を確認する。
『大漢和辞典 巻8 修訂版』(諸橋轍次著 大修館書店 1985)
p56「【百川】 ヒャクセン」の項に「多くの川。〔書、禹貢、江漢朝宗于海、傳〕百川以海爲宗。〔詩、小雅、十月之交〕百川沸騰。〔漢書、李尋傳〕王道公正修明、則百川理、落脈通。(後略)」とあり。
3 《国立国会図書館サーチ》(http://iss.ndl.go.jp/ 国立国会図書館)を〈木曾義仲論〉で検索する。
4 《CiNii Research》(https://cir.nii.ac.jp/ 国立情報学研究所)を〈芥川龍之介 & 義仲論〉で検索する。
5 《Google》(http://www.google.co.jp/ Google)を〈平家物語 & 木曽義仲 & 芥川〉で検索する。
《立命館学術成果リポジトリ》(http://r-cube.ritsumei.ac.jp/ 立命館アジア太平洋大学ライブラリー)
堀竹忠晃著「「義仲論」(芥川龍之介)試論:高山樗牛、山路愛山との関連から」(『論究日本文学 76巻』p14-26 2002.5 https://ritsumei.repo.nii.ac.jp/records/16619)
芥川の「義仲論」に関する論文の記載あり。
6 調査経過5の情報から、芥川の「義仲論」に関する論文およびその掲載図書を確認する。
『芥川文学の方法と世界』(清水康次著 和泉書院 1994)
p233-261「「野性」の系譜」の項あり。参考文献の記載あり。
7 調査経過6の参考文献を確認する。
8 《Google ブックス》(http://books.google.co.jp/ Google)を〈百川の旭の出〉で検索する。
9 《Japan Knowledge》(ネットアドバンス)を〈百川〉で検索する。
「【百川】 ひゃくせん」(新選漢和辞典Web版)
意味は「多くの川。あらゆる川。」とあり。
「【百川東到海】 ひゃくせんひがししてうみにいたる」(新選漢和辞典Web版)
意味は「天下のあらゆる川は東に流れて海にたどりつく。人間の命を川に、死を海にたとえたもの。〈楽府(がふ)詩集・長歌行〉」とあり。
「ひゃくせん 【百川】」(日本国語大辞典)
意味は「百の川。多くの川。」とあり。
10 《国立国会図書館デジタルコレクション》(http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2503562 国立国会図書館)を〈百川 & 旭の出づる & 走る〉で検索する。
11 調査経過9で「百川東到海」という句が見つかったことから、《Google》(http://www.google.co.jp/ Google)を〈百川東到海〉で検索する。
この句を含む「長歌行」という漢詩が紹介されているウェブサイト多数あり。
12 調査経過11の情報から、《国立国会図書館サーチ》(http://iss.ndl.go.jp/ 国立国会図書館)を〈長歌行〉で検索する。
『新編中国名詩選 上』(川合康三編訳 岩波書店 2015)
p207-208「長歌行」の漢文、読み下し文、語註、訳文あり。
第7句「百川東到海(百川東して海に到る)」の語註に「中国の河川はすべて東に流れるものとされる。」とあり。
〈その他調査済み資料〉
『芥川竜之介全集 第12巻 雑纂』(岩波書店 1978)
『芥川龍之介全集 8 芥川龍之介』(筑摩書房 1977)
『芥川文学の方法と世界』(清水康次著 大阪 和泉書院 1994)
『平家物語・木曾義仲の光芒』(武久堅著 京都 世界思想社 2012)
『日本文学全集 09 平家物語』(池澤夏樹個人編集 河出書房新社 2016)
『平家物語作中人物事典』(西沢正史編 東京堂出版 2017)
『源頼朝 時代代表日本英雄伝』(山路愛山著 平凡社 1987)
伊豆利彦著「芥川文学の原点 初期文章の世界」(『日本文学 1973年7月 22-7』p48-58 日本文学協会 1973.7)
『遥かなるものへの憧憬』(日本キリスト教文学会編 笠間書院 1982)
佐藤泰正著「編年史・芥川龍之介 伝記・文壇の動向と芥川評価・作品 作家以前」(『國文學 : 解釈と教材の研究 13(15)』p50-54 學燈社 1968.12)
ウェブサイト・データベースの最終アクセス日は2023年10月7日。
- 事前調査事項
- NDC
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- 小説.物語 (913 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- 芥川 竜之介(アクタガワ リュウノスケ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 文学
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000343669