レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2015年10月24日
- 登録日時
- 2016/02/23 13:57
- 更新日時
- 2016/05/18 14:52
- 管理番号
- 埼久-2015-140
- 質問
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解決
江戸末期(1859-1867年)における、蚕種の輸出の統計資料が見たい。
- 回答
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下記の資料を紹介した。
『神奈川県史 通史編 6 近代・現代』(神奈川県県民部県史編集室編 神奈川県 1981)
p105「蚕種輸出」の項に「図1-7横浜からの蚕種輸出(1867-1876年)」グラフあり、折れ線グラフなので輸出量の具体的な数値なし(原典は「英国領事報告」「横浜市史 第2巻 p519」「横浜市史資料編2 p63」)
インターネット情報
《国会図書館デジタルコレクション》
「各港輸出物品表」(統計寮 明7序)(http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/804146 国会図書館)
コマ番号3に「蠶卵紙」の項目あり。複写のためか不鮮明。年の表記が干支になっており、丙寅(慶応2(1866)年)から癸酉(明治6(1873)年)と推測される。
《京都大学学術情報リポジトリKURENAI》
「幕末の蠶種貿易」(本庄榮治郎著 經濟論叢 (1940), 51(5): 16-35)(http://hdl.handle.net/2433/131469 京都大学)
p18 萬延元年(1860)から慶應三年(1867)までの蚕種の輸出量の表あり。(空欄箇所あり)
上記論文の参考文献
《国会図書館デジタルコレクション》
「生糸貿易之変遷」(橋本重兵衛著 丸山社 1902)(http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/804167 国会図書館)
コマ番号30 「蚕種輸出の数量は、萬延元年には僅かに五十枚であったが、文久ニ年になって、俄かに百倍以上になつた…」等の記述あり。
「明治蚕業大事紀」(石田孫太郎著 大日本蚕業学会 1911)(http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/949282 国会図書館)
コマ番号12-15 幕末期の蚕種の輸出量について、田島定邦・佐野映・ヴエニス駐在領事の三者の調査報告をまとめている。
「開港と生糸貿易 中」(藤本実也著 開港と生糸貿易刊行会 1939)(http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1266200 国会図書館)国立国会図書館/図書館送信参加館内公開
コマ番号255 万延元年~慶応三年の日本からイタリアへの蚕種輸出量の統計表が掲載されている。この統計表のもととなった資料は、橋本重兵衛説、イタリア総領事中山譲治報告、田島信の欧米旅行日誌の3種類で、本庄榮治郎「幕末の蠶種貿易」の統計表のもととなった資料と重複する。
コマ番号256 蚕種の価格について、田島信の記録にある元治元年~慶応三年のイタリアでの蠶種売却額の記述あり。
コマ番号256 蚕種の輸出量や価格について、「此の時代の統計は正確なるものを求め難いが以上の三種に據って以って大體の数字を窺ひ得られるのみならず萬延元年から既に密輸出が行はれてゐたことが明となった。」との記述あり。
- 回答プロセス
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『横浜市史 第2巻 開港~明治初期』(横浜市編 横浜市 1959)に該当記述あり。関連があると思われる表や表記が多数見られたため、それぞれの出典表記にある資料をあたる。
《国会図書館リサーチナビ》「貿易に関する統計」(https://rnavi.ndl.go.jp/research_guide/entry/theme-honbun-102099.php 国会図書館)で紹介されていた統計を探す。
「大日本外国貿易年表」(雄松堂フィルム出版 1964)(【YD-212】マイクロフィルム資料)
《国会図書館デジタルコレクション》「各港輸出物品斤量代価表」ヒットせず。「大日本外国貿易年表」明治以降のもののみ。
「各港輸出物品表」(統計寮 明7序)(http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/804146 国会図書館)
《Google》(http://www.google.co.jp/ Google)を〈蚕種 & 貿易 & 幕末〉で検索する。
「幕末の蠶種貿易」(回答資料)を確認、上記論文の参考文献を調査した。
《Google》を〈蠶種貿易〉で検索する。
「開港と生糸貿易 中」(回答資料)
所蔵資料を調査
『開港とシルク貿易 蚕糸・絹業の近現代』(小泉勝夫著 世織書房 2013)
p38「日本蚕種の奥州輸入数量」の表に幕末期の蚕種輸出の表があるが、出典が「伊仏之蚕糸業」の為、依頼者は既に参照済みと思われる。
『蚕にみる明治維新』(鈴木芳行著 吉川弘文館 2011)
p60 蚕種の輸出規制
p100「表7 蚕種輸出枚数と価額」明治4年-8年の推移
『明治初期の日伊蚕糸交流とイタリアの絹衣裳展』(群馬県立日本絹の里 2001)
p29「イタリアへの蚕種輸出実績」表あり(1863-1885の価格、円およびドル)
原典は「蚕人伝」丸山義二、『群馬県史資料編23 群馬県 1985』
調査済み資料
『幕末明治の国際市場と日本 生糸貿易と横浜』(西川武臣著 雄山閣出版 1997)
ウェブサイトの最終アクセス日は2015年9月30日。
- 事前調査事項
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「横浜市史」参照済
- NDC
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- 蚕糸業史.事情 (632 9版)
- 蚕種 (634 9版)
- 参考資料
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- 『神奈川県史 通史編 6 近代・現代』(神奈川県県民部県史編集室編 神奈川県 1981)
- キーワード
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- 江戸
- 蚕種
- 貿易
- 蚕業-日本-歴史-江戸時代
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 産業
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000188455