レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2007/02/10
- 登録日時
- 2011/01/17 02:01
- 更新日時
- 2011/01/20 17:22
- 管理番号
- 6000000661
- 質問
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解決
戦後、金融封鎖が行われ、10円札に証紙をつけて使用した。それはいつからいつまでだったか教えてほしい。
- 回答
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当館所蔵資料およびインターネット情報を紹介。
・資料1:急進するインフレに対し、政府は昭和21年2月17日、金融緊急措置令、日銀券預入令、財産調査令などを発令し、預金封鎖を行って新円発行に踏み切った。この措置は、流通している市中の日銀券は3月2日をもって通用を廃止する。手持ちの旧円はすべて一度銀行へ預け入れ、、新円と交換する。新円は十円と百円の二種類だけで、払い戻し額は一ヶ月につき世帯主300円、家族一人につき100円、給与の現金支払は500円までというもの。この結果、標準世帯では一ヶ月「500円生活」が強制され、日銀券の発行残高は2月18日の618億円から3月12日の152億円に激減したとある。
・〔日本銀行金融研究所貨幣博物館 貨幣の散歩道 第53話 戦後インフレと新円切り替え〕http://www.imes.boj.or.jp/cm/htmls/feature_53.htm(最終確認2010/5/9):わずか10日間ほどの間に、預金払い戻しに必要な新銀行券を大量に製造することは不可能であったため、応急措置として、従来の銀行券に証紙を貼った紙幣(これを証紙添付日本銀行券という)が新銀行券とみなされ、同年10月末までの約8か月間、市中で流通していたとある。
・〔日本銀行金融研究所貨幣博物館:◎わが国の貨幣史◎ 円の時代 29.戦後の新円切り替え〕http://www.imes.boj.or.jp/cm/htmls/history_29.htm(最終確認2010/10/12)「新円切り替え」の際、応急的に従来の紙幣に証紙を貼付し、 新紙幣として発行された銀行券(証紙貼付日本銀行券(百円券))の画像あり。
- 回答プロセス
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(1)「戦後の金融政策」に関することなので、「昭和二万日の全記録」(講談社)全19巻の該当年の巻を調査。
(2)さらに、インターネットで「戦後」「新円」「金融封鎖」などのキーワードで検索。
<参考>
〔Wikipedia:新円切替〕http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%B0%E5%86%86%E5%88%87%E6%9B%BF(最終確認2010/10/10)より、
1946年2月16日夕刻に幣原内閣が発表した戦後インフレーション対策として行われた金融緊急措置令をはじめとする新紙幣(新円)の発行、それに伴う従来の紙幣流通の停止などに伴う通貨切替政策に対する総称。
〔Wikipedia:預金封鎖〕http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A0%90%E9%87%91%E5%B0%81%E9%8E%96(最終確認2010/10/10)より、
銀行預金などの金融資産の引き出しを制限すること。日本では1946年の新円切替の際にこの方法が実施された。
- 事前調査事項
- NDC
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- 金融.銀行.信託 (338 8版)
- 日本史 (210 8版)
- 参考資料
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- 昭和二万日の全記録,第7巻,講談社,1989, (1989、p214~215「紙幣の洪水」 【資料1】)
- キーワード
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- 証紙(ショウシ)
- 金融封鎖(キンユウフウサ)
- 預金封鎖(ヨキンフウサ)
- 新円切替(シンエンキリカエ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000076660