レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2008/08/12
- 登録日時
- 2009/01/14 02:10
- 更新日時
- 2009/01/14 10:22
- 管理番号
- D2008F0665
- 質問
-
解決
宋代の載益の漢詩、「探春」について。その日本語訳、解説の詳しいものがないか。
典拠:『声を出して読む名文』のような本に載っていた。出典、訳等はなかった。
- 回答
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ご照会の漢詩について、評釈等を記載する文献を調査したところ、以下の文献1~6に比較的まとまった記述が収録されていました。2、3は、既にお調べ済みの『漢詩名句辞典』、『中国名詩鑑賞辞典』に該当すると思われます。記述量をおおまかに比較する限りでは、多い順に1~6となり、2、3よりも多い文献は1のみです。なお、2、3をご覧になりご存知かもしれませんが、いずれも戴益の「探春」とされていますが、漢詩自体が、それぞれ若干異なるようです。各文献に収録の漢詩を転載します。
1 漢詩の楽しみ / 石川忠久. -- 時事通信社, 1982.12【KK372-31】
掲載箇所:pp.42-44
終日尋春不見春 杖藜踏破幾重雲
帰来試把梅梢看 春在枝頭已十分
※白文、書き下し文の他に、詩の全体に亘る訳、解説がなされています。
2 漢詩名句辞典 / 鎌田正,米山寅太郎. -- 大修館書店, 1980.6【KK62-9】
掲載箇所:pp.626-627
※漢詩は1に同じ。
※帰り点等を付した漢詩、読みをふった書き下し文、全体に亘る訳、及び解説があります。
3 中国名詩鑑賞辞典/ 山田勝美 角川書店,1978.7.(角川小辞典 ; 19)【KK372-14】
掲載箇所:pp.514-515
尽日尋春不見春 芒?踏遍隴頭雲
帰来適過梅花下 春在枝頭已十分
※帰り点等を付した漢詩、読みをふった書き下し文、全体に亘る訳、「解説」、「語釈」(「尽日」、「芒?」、「隴頭雲」、「帰来」)の他、「押印」、「余説」を記載しています。
4 新釈和漢名詩選 / 内田泉之助. -- 明治書院, 1958【921-U849s】
掲載箇所:pp.420-421
尽日尋春不見春 杖藜踏破幾重雲
帰来試把梅梢看 春在枝頭已十分
※1の漢詩の“終日”が“尽日”になっています。
※返り点等を付した漢詩、読みをふった書き下し文の他、「作者」、「叙説」、「語釈」(「藜」のみ)、「通釈」、「余説」を区分して記載しています。
5 漢詩への誘い. 閑吟の巻 / 石川忠久[他]. -- 日本放送出版協会, 2006.10. -- (NHKシリーズ)【KK372-H43】
掲載箇所:pp.214-215
※漢詩は4に同じです。
※白文、読みをふった書き下し文、語彙の説明(「尽日」、「踏破」、「帰来」)、 全体に亘る日本語訳、解説などが記載されています。
6 評釈中国歴代名詩選 / 猪口篤志. -- 右文書院, 1982.12【KK372-33】
掲載箇所:pp.359-360
※漢詩は3に同じです。
※返り点等を付した漢詩、読みをふった書き下し文、語彙の説明(「尽日」、「芒?」、「踏遍」、「隴頭」)、「通釈」「余論」が記載されています。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
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『漢詩名句辞典』(解説と部分訳あり)、『中国名詩鑑賞辞典』(解説あり)、インターネットで検索すると、全文解説がいくつかある。
- NDC
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- 詩歌.韻文.詩文 (921 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- 載益
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 図書館
- 登録番号
- 1000050678