レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2020年06月08日
- 登録日時
- 2020/06/08 10:29
- 更新日時
- 2020/06/22 13:36
- 管理番号
- B2020口頭0601
- 質問
-
解決
神社の屋根に多く使われているという、檜皮葺(ひわだぶき)について知りたい。
- 回答
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檜皮葺に関する説明がある事典類として、資料1から3までを紹介します。
檜皮葺は、字のとおりヒノキの樹皮をはいで重ねて葺(ふ)いた屋根であり、寺社や宮殿、邸宅などに用いられる日本古来の伝統技法です。文化庁が運営する文化遺産オンライン(インターネット情報1)でこれを用いた文化財を検索できます。
檜皮葺、またその材料となる檜皮採取は、いずれも文化財保護法における選定保存技術に選定されており、全国社寺等屋根工事技術保存会が保存団体に認定されています。同保存会は、ウェブサイトに檜皮葺や檜皮採取を紹介する動画を掲載しています(インターネット情報2)。また、同保存会の副会長等を歴任した原田多加司氏の著書では、檜皮葺について詳しく説明されています(例えば、資料4)。
【 】内は当館の請求記号です。インターネットの最終アクセス日は2020年5月19日です。
資料1
武者英二, 吉田尚英 編著. 屋根のデザイン百科 : 歴史・かたち・素材・構法・納まり・実例 第2版. 彰国社, 2009.【KA212-J7】
pp.170-171に、檜皮採取の写真付き解説と、檜皮葺を使った建築である石山寺多宝塔の組み図および軒先の断面図を掲載しています。
資料2
高橋昌巳, 小林一元, 宮越喜彦 編著. 伝統木造建築事典. 井上書院, 2018.【NA2-L53】
pp.184-185に檜皮葺などの各種樹皮葺に関する用語の解説のほか、檜皮葺を使った建築の写真や図面を掲載しています。
資料3
坂本功総編集, 大野敏ほか 編集. 図説日本木造建築事典 : 構法の歴史. 朝倉書店, 2018.【NA2-M5】
pp.327-329で檜皮葺などの樹皮葺の歴史について解説しており、pp.482-483では檜皮葺の修理技法を紹介しています。
インターネット情報1
文化遺産データベース(文化遺産オンライン)( https://bunka.nii.ac.jp/db/ )
「条件を入れて探す」でフリーワードに「檜皮葺」を入力して検索すると、檜皮葺を用いた文化財を確認できます。例えば、出雲大社本殿、清水寺本堂、富士山本宮浅間大社本殿があります。
インターネット情報2
全国社寺等屋根工事技術保存会 ( https://www.shajiyane-japan.org/ )
檜皮葺については「真」を、檜皮採取については「採取」をクリックすると動画を再生できます。
資料4
原田多加司 著. 屋根 : 檜皮葺と柿葺 (ものと人間の文化史 ; 112). 法政大学出版局, 2003.【NA232-H13】
檜皮葺や杮葺(こけらぶき)などの屋根の技法について、歴史や技術などを解説しています。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 建築構造 (524 10版)
- 参考資料
- キーワード
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- 檜皮葺
- 桧皮葺
- 屋根
- 樹皮葺
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 科学技術
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000282873