レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2017年7月14日
- 登録日時
- 2017/12/18 18:36
- 更新日時
- 2020/12/04 10:09
- 管理番号
- 中野0927
- 質問
-
未解決
「身替米」とは何か。
- 回答
-
「身替米」という単語について当館所蔵の各種辞典(事典)・米政策の資料を調査しましたが、意味を解説したものは見当たりませんでした。
以下、上記以外で記載がございました資料をご紹介いたします。
1.朝日新聞のデータベース「聞蔵Ⅱビジュアル」より
朝日新聞1925年(大正12年)7月2日朝刊「東京大阪で政府米売却」
記事内「身替米」のルビに「みかへまい」
朝日新聞1936年(昭和11年)1月31日朝刊見出し「身替り米の買上げ40万石に決まる」
記事内で「買換の為売却したる政府米に対する身替米」との記載があります。
2.論文「1930年代における食糧政策の展開」大豆生田稔(『城西経済学会誌』20巻2号,pp.37-75,1984年12月)では、p.68に「身替米」は「買換の場合に売却分を補充するため買上げる米」と解説されています。
http://ci.nii.ac.jp/naid/110000186608 PDF閲覧可能 [最終アクセス:2017.7.15]
3.『農林水産年鑑 1948年度版』農林省/編,日本農村調査会,1948(国立国会図書館デジタル化資料送信サービスにて閲覧可能)では、p.175(コマ番号102)で「本年度に於て初めて試られた所謂身替凍結米の制度」について言及されており、p.176(コマ番号103)に、「五月以降に於て放出を許可せられた身替米二一七、五〇〇M/Tは、即ち一月乃至三月の間に於て放出を許可せられた外国食糧一一七、五〇〇M/Tの身替として、日本政府が国内産米を以て凍結したものである。」と書かれています。
4.お持ちいただいた『GHQ日本占領史 第35巻』清水洋ニ/解説・訳,日本図書センター,2000(210.7/ジ/35)では次のページに「身替米」についての記載があります。
「身替米制度」 p.19, 22
「身替凍結米」 p.85, 89, 90
「身替保管(凍結)米」 p.30
●その他調査した資料(記述なし)
『広辞苑 第6版』岩波書店,2008(813.1コ)
『国史大辞典』吉川弘文館,1997(R210.03/コ)
『食糧管理史 各論Ⅱ』食糧庁食糧管理史編集室,1970(611.3/シ/2)
『事典 昭和戦後期の日本 占領と改革』吉川弘文館,1995(R312.1/モ)
『知っておきたい食糧法』大蔵省印刷局,1996(611.3/シ)
『朝鮮総督府の米穀検査制度』未来社,1993(611.3/シ)
『米穀市場の展開過程』東京大学出版会,1970(611.3/モ)
『近代日本の食糧政策』ミネルヴァ書房,1993(611.3/オ)
『新聞集成昭和史の証言 23』SBB出版会,1991(210.7/シ/23)
『米 自由と統制の歴史』日本経済新聞社,1974(611.3/ス)
リサーチ・ナビ「端境期における主要食糧の配給確保緊急措置に関する件」
https://rnavi.ndl.go.jp/politics/entry/bib00899.php
身替凍結米について
『日本近現代史辞典』(R210.6/ニ)
p.598米穀統制法について記載あり。身替米の記述はなし。
- 回答プロセス
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『GHQ日本占領史 第35巻』p.19に「身替米制度を創出」とあるので、この時期を中心に調査する。
- 事前調査事項
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『GHQ日本占領史 第35巻』に載っていた。
- NDC
- 参考資料
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清水, 洋二 , 清水, 洋二. 価格・配給の安定 : 食糧部門の計画. 日本図書センタ-, 2000. (GHQ日本占領史)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I045558681-00 , ISBN 4820565397
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清水, 洋二 , 清水, 洋二. 価格・配給の安定 : 食糧部門の計画. 日本図書センタ-, 2000. (GHQ日本占領史)
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000226684