レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022年2月18日
- 登録日時
- 2022/05/18 17:00
- 更新日時
- 2022/05/31 15:32
- 管理番号
- 兵尼2022-8
- 質問
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未解決
大国隆正作「四方に名も高く鳴尾の一つ松雲の上まで生ひのぼりけり」という和歌の出典(収録元の歌集)があれば知りたい。
- 回答
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該当の歌が収録されている歌集などは特定できませんでした。
『大国隆正全集 第七巻』(国書刊行会)所収の『眞爾園翁歌集』は没後に門弟によってまとめられた約1100首が収録された歌集で、国立国会図書館デジタルコレクションにて送信館(登録個人)限定公開されていますが、該当の首の収録は見つかりませんでした。
- 回答プロセス
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1. 利用者が持参された典拠となる冊子『鳴尾の歴史 小松校区を中心に』はWeb公開されており、歌の語句と作者名、漢字表記等を確認。
2. 著者名「大国正隆」で所蔵調査。当館には『日本思想大系 50巻』の所蔵あり、論説「本学挙要」「学統弁論」「新真公法論并附録」を所収。歌集などは所蔵なし。
3. 国立国会図書館サーチ検索結果より、『大国隆正全集』(全7巻)が国立国会図書館デジタルコレクション送信限定資料として公開あり。没後に門弟によってまとめられた約1100首が収録された『眞爾園翁歌集』が第7巻に収録されているが、ざっと通覧したところ該当の首の掲載は見つからなかった。
4. 国立国会図書館サーチ検索結果より、市内北図書館(分館)所蔵の『国歌大系 第20巻』にも『眞爾園翁歌集』が収録されていることがわかり、和歌冒頭の五十音順の索引などにも当たってもらうが、該当の首は収録されていなかった。
5.「大国隆正」「鳴尾」等のキーワードにて国立国会図書館サーチ、デジタルコレクション等をあらためて検索。以下の資料に該当首が引用されている。
(1)『なるを:郷土の歴史を訪ねて』(鳴尾郷土史研究会 1979)
(2)『老の思ひ出:一名西宮昔噺』(吉井良秀 1928)
(1)では、該当首は(拾玉集)の項にあるが、大国隆正の生没年は(1792-1871)であり、「拾玉集」成立の14世紀とは時代が異なるため、なぜそうなっているかは不明。(1)(2)とも、他に出典の手掛かりになるような記述は見受けられない。
以上、調査の経過・結果報告と大国隆正に関する所蔵資料・国立国会図書館デジタルコレクション送信公開資料について紹介をおこないました。
- 事前調査事項
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『鳴尾の歴史 小松校区を中心に』森ひろし(平成26年講演会資料)“鳴尾の松を詠みこんだ主要な和歌”に掲載されている。
- NDC
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- 詩歌 (911 10版)
- 参考資料
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鳴尾の歴史 小松校区を中心に 森 ひろし 2014 講演会資料
https://geolog.mydns.jp/space.geocities.jp/komatu_h23kenmin/annai/naruorekisi.pdf(PDF) (サイトへの最終アクセス日:2022年5月22日) -
大道歳男 著 , 大道, 歳男. なるを : 郷土の歴史を訪ねて 第1部. 鳴尾郷土史研究会, 1979.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001430820-00 -
吉井良秀 著 , 吉井, 良秀, 1853-1939. 老の思ひ出 : 一名西宮昔噺. 吉井良秀, 1928.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000000740010-00
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鳴尾の歴史 小松校区を中心に 森 ひろし 2014 講演会資料
- キーワード
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- 大国隆正
- 鳴尾
- 一つ松
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介 所蔵調査 利用案内
- 内容種別
- 鳴尾 人物 地名
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000316329