レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2011/8/16
- 登録日時
- 2015/09/02 00:30
- 更新日時
- 2015/09/04 14:30
- 管理番号
- 2011018
- 質問
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未解決
江戸時代、漂流中の督乗丸がイギリス船フォレスター号に救助された。フォレスター号の船長、William J. Pigotについて詳しいことを知りたい。
- 回答
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「督乗丸」「船長日記」のキーワードで蔵書検索をしてヒットした資料や、その参考文献に挙げられていた資料など(①~⑤)を見てみたが、いずれも船長の来歴については触れられていなかった。
「John Jacob Astor」「イギリス 船長」「イギリス 船員史」「captain」などでも検索してみたが、この質問の参考になるような資料は見つからなかった。
なお、当館資料では、質問者から提示された綴りなどを確認することはできなかった。
「船長日記」は、三河新城の池田寛親が、督乗丸の船頭であった小栗重吉から体験談を聞いて文政5年(1822年)にまとめたもので、文中では救助した船名は「ホーストン」、船長の名は「ペゲツ」とある。
本来の名前や綴りは不明とする資料も多く、①ではそれぞれ「フォレスター号」「ピゴット」、④では「フォレスタ号」「ピケット」となっているが、その原典や綴りは明記されていない。
④には、1860年7月7日発行の「フレンド」に、フォレスター号の乗組員だったアダムスの談話が出ているとあり、その要旨を載せているが、その中に「イギリスの二本マストの船フォレスタ号(船長はピケット氏)」の記述があるので、この資料を見れば、綴りが判明するのかもしれないが、当館には所蔵がない。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
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質問者は以下の点を既に調査済み。
1.督乗丸の漂流については、「船長日記(ふなおさにっき)」という書物にまとめられている。
2.フォレスター号の船長は、救助した督乗丸の船員たちに対して大変親切であった。
3.フォレスター号の船主はJohn Jacob Astorである。
4.船長は実は日本との交易を開く方法や、ロシアの軍事力を調べるというスパイ的な任務も帯びていたのではないかという説がある。
上記の4.の真偽のほどや、船長がどのような来歴の人物であったのかを調べたいとのこと。
- NDC
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- 海運 (683 7版)
- 参考資料
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- ①「池田寛親自筆本『船長日記』-督乗丸漂流記-を読む」村瀬正章著 成山堂書店発行 2005年(299/Mu57)
- ②「船頭重吉と督乗丸の漂流に関する資料」発行者、発行年不明 「漂流船督乗丸顛末記(名古屋海洋文化協会)」などをファイルにまとめたもの (299/Se65)
- ③「船頭重吉と督乗丸の漂流」船頭重吉を顕彰する会編・発行 1968年 (299/Se59)
- ④「督乗丸の漂流」河合彦充著 筑摩書房発行 1964年 (299/Ka93)
- ⑤「船長日記」玉井幸助校訂解説 育英書院発行 1943年 (299/Ta77)
- キーワード
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- 船舶
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000179222