レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2023年06月02日
- 登録日時
- 2023/10/24 18:49
- 更新日時
- 2023/11/27 14:04
- 管理番号
- 中央-1-0021680
- 質問
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未解決
桶川ストーカー殺人事件の発生直後に埼玉県上尾警察署が開いた記者会見で、出席した警察幹部の名前や役職が知りたい。 事件発生後の埼玉新聞に記者会見に関係する記事や、出席者に関する記事がないか。このうち1名は、県警捜査一課長代理らしい。
- 回答
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事件発生後の新聞記事や、事件について書かれている本等を確認したが、残念ながら、該当の記者会見に出席した警察幹部の名前および役職については分からなかった。
回答プロセスに挙げた資料を参考としてご紹介した。
- 回答プロセス
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●「Wikipedia」(https://ja.wikipedia.org/)によると、事件発生日は1999年10月26日。
●埼玉関係データベース(https://www.lib.pref.saitama.jp/local/opac/search-detail.do?lang=jal)で調べる
「桶川」「ストーカー」「刺殺」等のキーワードで検索すると以下の4件がヒット。
・「桶川の女子大生刺殺 「ワーッ」悲痛な叫び」埼玉新聞1999年10月27日19面
・「JR桶川駅前 女子大生胸刺され死亡 ストーカーの可能性」埼玉新聞1999年10月27日1面
・「桶川の女性刺殺 父の会社に中傷の手紙 自宅周辺に不審車両も」埼玉新聞1999年10月28日19面
・「桶川の女子大生刺殺事件 スーツ姿の男 直前にも目撃」埼玉新聞1999年10月29日19面
⇒埼玉新聞縮刷版で該当の記事を確認。事件そのものを報じる内容で、記者会見についてはまったく言及なし。10月30日、31日の新聞記事も念のため確認したが、事件についての記事すらなし。
●桶川ストーカー殺人事件の本を見る
×『遺言 桶川ストーカー殺人事件の深層』清水潔/著 新潮社 2000年
p265「刺殺事件当日、九九年十月二十六日午後六時の記者会見の質疑応答では、こういうやりとりがあった。」とあるので、記者会見は事件当日に確かに行われたことは確認できたが、出席した警察幹部の名前や役職については記載なし。
×『虚誕 警察につくられた桶川ストーカー殺人事件』鳥越俊太郎/著 小林ゆうこ/著 岩波書店 2002年
p9 会見の内容の抜粋はあるが、出席した警察幹部の名前や役職については記載なし。
担当していた刑事の名前は分かるが、記者会見に出ていたかどうかは分からない。
×『桶川女子大生ストーカー殺人事件』鳥越俊太郎&取材班/著 メディアファクトリー 2000年
p89に記者会見の質疑応答記録は載っているが、出席者についての情報なし。
p250に告訴の調書を被害届に改ざんした担当者たちの役職と名前あり。
●ELNETで検索
「桶川 女子大生」で1999年10月26日~10月31日の範囲で検索、以下4件の新聞記事のみヒット。
・「白昼、桶川駅前 女子大生刺され死亡 待ち伏せ?スーツの男逃走」読売新聞 朝刊 1999.10.27 35面
・「JR桶川駅前歩道 女子大生、刺され死ぬ 「ストーカー」男が関与?」毎日新聞 朝刊 1999.10.27 29面
・「埼玉・桶川市 駅前で女子大生刺殺 ストーカー?男逃走」日本経済新聞 朝刊 1999.10.27 39面
・「埼玉県桶川市 女子大生刺殺される ストーカー?背広の男逃走」産経新聞 朝刊 1999.10.27 27面
⇒記事原文を確認するが、事件そのものを報じる内容で、記者会見についてはまったく言及なし。
●警察の仕事や内情を紹介する本を見る
×『警察のウラ側がよくわかる本』謎解きゼミナール/編 河出書房新社 2009年
p167「日常取材は、それぞれの課の課長が、午前中に行う定例会見に出席することが中心。」
⇒定例会見には課長が出席することが分かったが、事件後に行う定例でない記者会見については分からず。
×『元刑事が明かす警察の裏側 290000人の巨大組織の実態!』小川泰平/著 イースト・プレス 2014年
p42「記者クラブ制度というものがあって、定例の記者会見なども行われている。本部では課長クラスが会見するし、各警察署では副署長が広報の責任者である。」
⇒こちらも定例会見のみ。定例でない記者会見も、広報責任者の副署長が対応するのだろうか?
×『警察官という生き方』久保正行/[著] イースト・プレス 2019年
×『警察官たちの24時 ドラマや小説じゃわからない!!』桜田門研究会/編著 洋泉社 2012年
●論文検索
・「権力論とジャーナリズム研究 : 桶川ストーカー事件を事例にして」(伊藤高史)
慶應義塾大学学術情報リポジトリ
https://koara.lib.keio.ac.jp/xoonips/modules/xoonips/detail.php?koara_id=AA1121824X-20060300-0157(2023.11.7最終確認)
p165(PDF10枚目)に記者会見についての言及あり。個人名はないが、参考まで。
●D1-Law 「桶川ストーカー」で検索
桶川女子大生刺殺事件国賠訴訟第一審判決
さいたま地判平成15年2月26日判例時報1819号85頁〔28081431〕
一部認容、一部棄却/控訴
事件番号 平成12年(ワ)2782号
事件の全容についてかなり詳しく書かれている。(ただし人物はすべて仮名。)記者会見に関する言及はないが、以下の記述がある。
「サ その後、マスコミが連日のように上尾署に押し掛け、名誉毀損事件の捜査を進めなかったことが殺人事件を招いたとして警察の怠慢を非難する報道が行われた。D原課長、B野係長及びE田係員の三名は、同僚の捜査員らからも「早くから届けられていたのに何で刑事第二課の方で動けなかったのか。」、「刑事第二課の責任でこうなったんだからな。」などと非難された。D原課長らは、いずれも上層部から、同人らがずさんな捜査をしたために殺人事件の発生を防げず、その結果警察に対する県民や国民の信頼を大きく損ねたとして、責任追及を受けることになるだろうと考えた。」
- 事前調査事項
- NDC
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- 社会病理 (368 10版)
- 行政 (317 10版)
- 参考資料
- キーワード
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- 桶川ストーカー殺人事件
- 警察
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000340119