レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2019年11月14日
- 登録日時
- 2019/11/23 11:18
- 更新日時
- 2023/11/18 15:24
- 管理番号
- 長野市立長野-19-010
- 質問
-
未解決
明治から大正にかけて、大工(棟梁)が大工道具を弟子や息子、知人などに引き渡す時、どのような道具を、どんな状態でどのように渡したか。
宮大工か町大工のそれらの事が分かれば知りたい。
- 回答
-
明確な資料は確認できなかった。
参考程度になるが、明治~大正頃に生まれた大工の当時の生活についてを聞き取った資料があったので、そちらをいくつかご案内した。
大工からの聞き取りによる資料として以下の資料を紹介した。
『棟梁』
『棟梁のよもやま話』
『木のいのち木のこころ 人』
『斎藤隆介全集 第8巻』
その他、大工生活や徒弟制度について書かれていた以下の資料を紹介した。
『図説・木造建築事典 基礎編』
『大工今昔』
『日本職人史の研究 4』
『日本職人史の研究 5』
『木工具の歴史』
<公開PDF>
「大工道具と匠の技」https://jcmanet.or.jp/bunken/kikanshi/2011/05/044.pdf※2022.12.23リンク先修正)
- 回答プロセス
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道具を渡すという事が果たして風習にあたるのか、大工道具に関する資料と、大工の歴史に関する資料の両方面から調べてみる。
館内OPACで「大工 道具 歴史」など検索するといくつか大工道具と大工の歴史に関する資料が見つかる。その中から近代の事柄が書かれていそうな資料をピックアップし確認するが、「徒弟制度」「大工の生活」などについて書かれた箇所は見つかるものの、道具を渡すような事が書かれた物はなかった。
そこで範囲を広くして、職人の歴史から見つからないか探してみる事にした。
職人史の資料を見てみると、やはり大工の生活や徒弟制度などが書かれた所はあるものの、道具を渡すような記述はなかった。
司書何人かでブラウジングしたところ『棟梁』『棟梁のよもやま話』『木のいのち木のこころ 人』『斎藤隆介全集 第8巻』など、大工から聞き取りをした内容の本を発見。参考になりそうだったため以上をもって案内とした。
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本の建築 (521)
- 参考資料
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- 『棟梁』小川 三夫/著 文藝春秋 2008.04 <521オ> , ISBN 978-4-16-369970-7
- 『棟梁のよもやま話』前場幸治/著 冬青社 1998.05 <525セ> , ISBN 4-924725-37-4
- 『木のいのち木のこころ 人』 塩野米松/著 草思社 1994.12 <526キ> , ISBN 4-7942-0585-6
- 『斎藤隆介全集 第8巻』 斎藤隆介/著 岩崎書店 1982.09 <Y913サ>
- 『図説・木造建築事典 基礎編』 木造建築研究フォラム・図説木造建築事典編集委員会/編 学芸出版社 1995.03 <R524ス> (p232「職人 親方・見習い・手元」)
- 『大工今昔』 前場幸治/著 冬青社 1992.10 <525セ> , ISBN 4-924725-14-5 (p137「明治時代の大工」)
- 『日本職人史の研究 4 職人と生活文化』 遠藤元男/著 雄山閣 1985.07 <502エ> , ISBN 4-639-00441-9 (p191「明治・大正期の職人」)
- 『日本職人史の研究 5 建築金工職人史話』 遠藤元男/著 雄山閣 1985.09 <502エ> , ISBN 4-639-00442-7 (p138「大工道具」)
- 『木工具の歴史』 日野永一/著 第一法規出版 1989 <583ヒ> (p106「大工と徒弟制度」14行目「明治以降は~」 p117 昭和2年頃の普及品の大工道具一覧)
- キーワード
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- 大工 棟梁 道具
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000267389