レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2021年07月13日
- 登録日時
- 2021/09/08 13:07
- 更新日時
- 2021/11/26 12:05
- 管理番号
- 名古屋市鶴-2021-005
- 質問
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解決
名古屋市に栄区という区があったと聞いた。なぜ無くなってしまったのか知りたい。
- 回答
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栄区は名古屋市に昭和19年(1944年)2月から昭和20年(1945年)11月までの1年8か月間だけ存在した行政区です。
太平洋戦争の戦局悪化に伴い、名古屋市では防空体制を強化するためそれまで一致していなかった行政区と警察署の管轄区域を再編することが決定され、昭和19年2月11日に当時10区あった行政区が13区へ増区されました。この時、北区や瑞穂区と共に新たに設置されたのが栄区です。当時の東区と西区の一部が分割され、現在の中区北部にあたる地域が区域として設定されました。
しかし、名古屋市の中心部に位置していた栄区は昭和20年に激しい空襲を受け焦土と化し、人口も激減してしまいます。独立した行政区として維持することは困難と判断された栄区は終戦直後の昭和20年9月29日に同じく戦災で大きな被害を受けていた中区と合併することが決定され、11月2日に廃止されました。
栄区は非常に短期間しか存在しなかったため、資料もほとんど残っていませんが、『新編名古屋市中区史』に成立から廃止までの流れや栄区の区域、昭和20年時点の分掌事務規定が紹介されています。
- 回答プロセス
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(1)『新修名古屋市史』を確認したところ第6巻(平成12年刊)p.736-743に昭和19年の増区について紹介され、 資料編近代3(平成26年刊)p.399-410に13区制への増区をめぐる市議会での議論が紹介されていました。
(2)『新編名古屋市中区史』(平成2年刊)を確認したところp.110-115で栄区について紹介されていました。
- 事前調査事項
- NDC
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- 中部地方 (215 9版)
- 地方自治.地方行政 (318 9版)
- 参考資料
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新修名古屋市史編集委員会 編 , 名古屋市. 新修名古屋市史 第6巻. 名古屋市, 2000.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002937642-00 -
新修名古屋市史資料編編集委員会 編 , 名古屋市. 新修名古屋市史 資料編 近代 3. 名古屋市, 2014.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I025465655-00 , ISBN 9784903305103 -
新編名古屋市中区史. 中区制八十周年記念事業実行委員会, 1991.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002137413-00
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新修名古屋市史編集委員会 編 , 名古屋市. 新修名古屋市史 第6巻. 名古屋市, 2000.
- キーワード
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- 名古屋市
- 栄区
- 行政区
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000304418