レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 20220227
- 登録日時
- 2022/07/07 00:30
- 更新日時
- 2022/10/03 14:01
- 管理番号
- 0401004067
- 質問
-
解決
「七重八重花は咲けども山吹のみのひとつだになきぞあやしき」という歌の作者が知りたい。太田道灌ではないか?
- 回答
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この歌の作者は、太田道灌(おおたどうかん)ではなく兼明親王(かねあきしんのう)。
太田道灌には、この歌に関連する後日譚がある。
回答とあわせて、参考資料を紹介した。
- 回答プロセス
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利用者より「短歌の細部は間違っているかもしれない」とのことだったので、印象に残っていたという冒頭部分と「みの(蓑)」というワードを中心に、インターネットにて「七重八重 みの 短歌」というキーワードで検索したところ、レファレンス協同データベースの宮城県立図書館の事例がヒット。
宮城県立図書館: 「七重八重花は咲けども山吹の実のひとつだになきぞ悲しき」という歌は太田道灌が詠んだものですか。
https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000139487 (2022/9/8 最終確認)
この事例から、『後拾遺和歌集』にある兼明親王作の歌であること、この歌に関連した太田道灌の有名な後日談があることが判明。
レファレンス事例に参考文献として紹介されていた資料の内、『日本史大辞典1』(参考文献①)の自館所蔵があったため、p.1071-1072「太田道灌(おおたどうかん)」の項を紹介した。
また、キーワード「後拾遺和歌集」で自館検索し、次の資料も併せて提供した。
『新日本古典文学大系8 後拾遺和歌集』(参考文献②)
p.374-375「なゝへやへ花は咲けども山吹のみのひとつだになきぞあやしき」
作者は「中務卿兼明親王」
歌の注釈・解説あり。
『後拾遺和歌集全釈 下巻』(参考文献③)
p.638-639「七重八重花はさけどもやまぶきのみのひとつだになきぞあやしき」
作者は「中務卿兼明親王」
通釈・語釈・作者の解説のほかに、「参考」として、太田道灌の後日譚(『常山紀談』)の記載あり。
- 事前調査事項
- NDC
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- 詩歌 (911 10版)
- 参考資料
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- ① 日本史大事典 1,平凡社,1992.11 (p.1071-1072「太田道灌(おおたどうかん)」|0115315582|R/210/ニ/1)
- ② 新日本古典文学大系 8,佐竹 昭広/[ほか]編集委員,岩波書店,1994.4 (p.374-375|0115619926|/918/シ/8)
- ③ 後拾遺和歌集全釈 下巻,藤本 一惠/著,風間書房,1993.7 (p.638-639|0115658957|/911.1/フ/)
- キーワード
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- 七重八重 みの 短歌
- 後拾遺和歌集
- 兼明親王
- かねあきしんのう
- 中務卿兼明親王
- 太田道灌
- おおたどうかん
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000318392