レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2023年07月28日
- 登録日時
- 2023/09/23 15:36
- 更新日時
- 2024/01/14 14:09
- 管理番号
- 埼久-2023-041
- 質問
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解決
油絵で描かれた画家の自画像をできるだけたくさん見たい。
また、絵だけでなく、画家の自画像について具体例を挙げつつ、技法や表現の工夫などについて解説しているようなものがあれば、それも見たい。
- 回答
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以下の資料を紹介した。
1 図書
『自画像の美術史』(三浦篤編 東京大学出版会 2003)
p1-34「西洋絵画と自画像」
西洋絵画の自画像が分類されている。解説あり。本の中に多数の自画像あり。
p35-37「デューラーの自画像」
p36「デューラーは、このルネサンスの時代に複数の自画像を描いた類稀な画家であった。」
p75-80「四 「自画像の巨匠」レンブラント 初期作品の問題点」
p75-76「(前略)油彩画、エッチング、素描を合わせればおそらく100点を上回る膨大な自画像の
製作にほどなく終止符を打つ、オランダのレンブラント・ファン・レイン(一六〇六-六九)である。
」とあり。
巻末p007-008「自画像に関する主要文献」あり。「日本美術に関しては佐藤論文末尾も参照」とあり。
p161-162「参考文献(抄)」(佐藤康宏氏の論文「日本絵画と自画像 江戸時代まで」の参考文献)
『画家と自画像 描かれた西洋の精神』(田中英道著 日本経済新聞社 1983)
自画像の歴史を紹介している。技法の解説はない。本の中に多数の自画像あり。
『巨匠たちの自画像』(マヌエル・ガッサー著 桑原住雄[ほか]訳 新潮社 1977)
70名の画家の自画像と解説あり。自画像は全て白黒である。
『自画像の中の画家たち』(ジョーン・キネアー編 鈴木主税[ほか]訳 美術公論社 1986)
西洋で自画像を描いた作家とその作品が紹介されている。
『日本の自画像』(桑原住雄著 沖積舎 1993)
日本で自画像を描いた作家とその作品が紹介されている。
『自画像の思想史』(木下長宏著 五柳書院 2016)
p231-401「Ⅱ章 日本の自画像」
日本の自画像の歴史と身分ごとの自画像の解説あり
p405-522「Ⅲ章 ヨーロッパの自画像」
自画像を系統ごとに分類し、分類ごとの解説をしている。
p463「一人の画家が生涯に一点しか自画像を作らないというわけではない。レンブラントも二十二歳
から六十三歳までのあいだに、たくさん自画像を描いたし、ムンクなどはドローイングを加えて数える
と百五十点は超えている。」とあり。
『絵画と表象 2 フォンテーヌブロー・バンケからジョゼフ・ヴェルネへ』(大野芳材[ほか]ほか著
大野芳材監修解説 石井朗企画構成 ありな書房 2016)
p181-216「第5章 アデライード・ラビーユ=ギアール<二人の生徒といる自画像>」
p189-198「女性画家と自画像」
18世紀後半の女性画家の自画像の表現について解説あり、11点(うち1点は男性)の自画像写真あり。
p198-205「〈二人の生徒といる自画像〉とその批評」
ラビーユ=ギアールの作品について解説あり。
p206-211「自画像のなかのカンヴァス」
自画像に描かれた画中画の意味や役割についての考察あり。3点の自画像写真あり。
同章には、上記以外にも自画像写真あり。
『鏡の中の女たち 女性画家の自画像』(堀尾眞紀子著 文化出版局 2002)
p9-16、p137-144にカラーで12名の女性画家の自画像があり。12名の女性画家ごとの章で、それぞれの生い立ちや人物像とともに、自画像についての解説もあり。
『自画像の魅力と謎』(粟津則雄著 日本放送出版協会 2001)
巻頭に11人の日本人画家のカラーの自画像写真あり。
p9-18「自画像とは何か」
西洋の自画像の流れについてや、デューラー、ゴッホ、、ゴーギャン、セザンヌの表現についての解説あり。
p31-166 巻頭にあった11人の日本人画家(青木繁、萬鉄五郎、中村彝、小出楢重、岸田劉生、村山槐多、佐伯祐三、靉光、松本竣介、平野遼、鴨井玲)についてそれぞれ1章設けて自画像も含めた解説あり。
『絵画の自意識』(ヴィクトル・I・ストイキツァ著 ありな書房 2001)
p320-332「自画像」の項あり。主に17世紀の自画像について解説あり。白黒の自画像写真もあり。
『西洋美術研究 No.3 特集:イメージの中のイメージ』(三元社 2000)
p75-92「「芸術家としての神」から「神としての芸術家」」(秋山聡)
p85-87「<1500年の自画像>」とp87-90「デューラーの自己成型」にデューラーの自画像についての解説と自画像3点の白黒写真あり。
『ゴッホ〈自画像〉紀行 カラー版』(木下長宏著 中央公論新社 2014)
自画像全点カラー収録。それぞれに解説あり。
p5「ゴッホが描いたと考えられる自画像は四十二点(油彩、素描の胸像)を数える。」とあり。
p6「最も多く自画像を制作した画家といえば、まず、レンブラント・ファン・レイン(一六〇六~六九)が思い浮ぶ。油彩、素描、銅版合せて一二〇点を超える。(略)」以下、自画像を制作した画家の具体例あり。
『バロックの日本』(守安敏久著 国書刊行会 2003)
p91-110「牧野邦夫」(「「悲しき道化」の自画像」)の章に複数の自画像白黒写真と解説あり。
『人・画家牧野邦夫』(牧野邦夫画集刊行委員会編 ギャラリー「風」 1989)
p4-13、p47、p59にカラー、p124-141、p144に白黒の自画像あり。解説はなし。
『自画像・風景・いきものを描く 憧れの画家たち10代の絵』(座右宝刊行会編 草薙奈津子監修 金の星社 2008)
p6-25「自画像を描く」に10名のカラーの自画像あり。
『偉大な芸術家に教わる絵の描きかた 人物編』(スー・レイシー著 西川美樹訳 汐文社 2005)
p19 ヴィンセント・ヴァン・ゴッホの「自画像(1889年)」の絵と技法について簡単な解説あり。
『マグリットのはてな?』(博雅堂出版 2010)
p18 マグリットの「透視自画像」(1936年 カンヴァス・油彩 54×65cm)の絵あり。解説なし。
2 雑誌
「自画像とは何か」(『一枚の繪 2003年10月号』p5-33 一枚の繪 2003.10)
自画像を分類し、解説している。
p35-49「私の自画像」では14人の現代の画家の自画像あり。
- 回答プロセス
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1 《国立国会図書館サーチ》(http://iss.ndl.go.jp/ 国立国会図書館)を〈自画像〉で検索する。
2 自館目録を〈自画像〉で検索する。
3 1で調査した『自画像の美術史』(三浦篤編 東京大学出版会 2003)の「自画像に関する主要文献」で紹介されていた資料のうち未調査のものを確認する。
4 事前調査事項より、自館目録を〈牧野邦夫〉で検索する。
ウェブサイト・データベースの最終アクセス日は2023年7月28日。
- 事前調査事項
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油絵の自画像を描いた画家の例として、西洋の画家だとゴッホとデューラー、日本の画家では牧野邦夫が挙げられる。彼らを含めた油絵の自画像を見たい。
- NDC
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- 日本画 (721 9版)
- 洋画 (723 9版)
- 参考資料
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- 『自画像の美術史』(三浦篤編 東京大学出版会 2003) , ISBN 4-13-083034-1
- 『画家と自画像 描かれた西洋の精神』(田中英道著 日本経済新聞社 1983) , ISBN 4-532-09409-7
- 『巨匠たちの自画像』(マヌエル・ガッサー著 桑原住雄[ほか]訳 新潮社 1977) , ISBN 4-10-600193-4
- 『自画像の中の画家たち』(ジョーン・キネアー編 鈴木主税[ほか]訳 美術公論社 1986) , ISBN 4-89330-066-0
- 『日本の自画像』(桑原住雄著 沖積舎 1993) , ISBN 4-8060-7519-1
- 『自画像の思想史』(木下長宏著 五柳書院 2016) , ISBN 978-4-901646-29-1
- 『絵画と表象 2 フォンテーヌブロー・バンケからジョゼフ・ヴェルネへ』(大野芳材[ほか]著 大野芳材監修解説 石井朗企画構成 ありな書房 2016) , ISBN 978-4-7566-1645-6
- 『鏡の中の女たち 女性画家の自画像』(堀尾眞紀子著 文化出版局 2002) , ISBN 4-579-50177-2
- 『自画像の魅力と謎』(粟津則雄著 日本放送出版協会 2001) , ISBN 4-14-084142-7
- 『絵画の自意識』(ヴィクトル・I・ストイキツァ著 ありな書房 2001) , ISBN 4-7566-0169-3
- キーワード
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- 画家
- 自画像
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 美術
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000338968