レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2011/12/06
- 登録日時
- 2012/01/14 02:02
- 更新日時
- 2015/01/29 09:07
- 管理番号
- 6000006161
- 質問
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解決
古希(古稀/こき)という言葉の由来となった杜甫の漢詩を見たいが、どの資料に載っているか。
- 回答
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七言律詩「曲江二首」の第二首が該当。『漢詩の事典』(大修館書店)p315「曲江池(きょくこうち」の項に全文の引用と現代語訳あり。
- 回答プロセス
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『日本国語大辞典5 けんそ‐さこい』(小学館)で「古希」を調べる。
唐代の詩人杜甫の曲江詩中の「人生七十古来稀」が語源とあり。
『中国学芸大事典』(大修館書店)で「じんせいしちじゅうこらいまれなり」を引くと、唐の杜甫の詩であること、古希の語源であることと、七言律詩の全文が引用されているが、書き下し文や現代語訳はなし。
また『漢詩名句大辞典』(大修館書店)で「人生七十」を引くと、586(p336)に「人生七十 古来稀なり」として項目が立てられ、七言律詩の全文と書き下し文があるが、現代語訳はなし。
『漢詩の事典』に全文と現代語訳があり、そちらを見ていただいた。
- 事前調査事項
- NDC
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- 詩歌.韻文.詩文 (921 9版)
- 参考資料
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- 『日本国語大辞典第5巻』小学館国語辞典編集部/編集(小学館)
- 『中国学芸大事典』近藤 春雄/著(大修館書店)
- 『漢詩名句辞典』鎌田 正/著(大修館書店)
- 『漢詩の事典』松浦 友久/編(大修館書店)
- キーワード
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- 古希
- 漢詩
- 杜甫
- 中国
- 語源
- 曲江二首(キョクコウニシュ)
- 文学
- 照会先
- 寄与者
- 備考
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後日、国立国会図書館レファレンス協同データベース事業サポーターの方から、下記のことをご教示いただいた。
コトバンク https://kotobank.jp/word/%E5%8F%A4%E7%A8%80 には日本大百科全書(ニッポニカ)より、
「古稀(こき)」70歳の年祝いをいう。中国の杜甫(とほ)の「曲江(きょくこう)」の詩にある「人生七十古来稀」の語句に基づく。・・・とあり。
なお、下記のサイトで原文を検索することができる。
【新詩改罷自長吟】全唐詩檢索系統
http://cls.hs.yzu.edu.tw/tang/tangats/Tang_ATS2012/
作者: 杜甫
卷 別: 卷二二五
詩 題: 曲江,二首之二
詩 文:
朝回日日典春衣,每日江頭盡醉歸。
酒債尋常行處有,人生七十古來稀。
穿花蛺蝶深深見,點水蜻蜓款款飛。
傳語風光共流轉,暫時相賞莫相違。
http://cls.hs.yzu.edu.tw/tang/tangats/Tang_ATS2012/Srch_ListShow.aspx?TsId=05082250509
また、下記文献にも原文、書き下し文、訳、解説が収録されている。
漢詩鑑賞事典 石川忠久編 講談社 , 2009 (講談社学術文庫 ; 1940) ISBN:9784062919401
p.304
NHK漢詩紀行 1 NHK取材グループ編 ; 山口直樹写真 日本放送出版協会, 1991 ISBN:4140088095
p.66
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 一般
- 登録番号
- 1000099958