レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022/1/20
- 登録日時
- 2023/06/17 00:30
- 更新日時
- 2023/06/18 14:38
- 管理番号
- 6000007830
- 質問
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解決
日本(明治時代)とアメリカの鉄道の発展が経済に与えた影響がわかる本
- 回答
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1 日本について
『日本の鉄道 成立と展開』 野田正穂/(他)編 日本経済評論社 1986年
鉄道の発展が諸産業の急速な成長に大きく寄与した例として、上毛地方の養蚕業、両毛地方の織物業、筑豊の石炭鉱業などがあげられている。(P52-57)
『日本鉄道史 幕末・明治篇』老川 慶喜/著 中央公論新社 2014年
「第5章 鉄道開通がもたらしたもの」で、鉄道の開通が、地域の産業や経済に影響をもたらした例のほか、鉄道の地域偏差により、経済の地域格差を生む要因になり、伝統産業の衰退を生んだとの記述もあり。
『朝日百科*日本の歴史 10 近代1』 岸俊男/(他)編 朝日新聞社 2005年
「産業の発展と鉄道」という項目で、明治20年から大正元年(1887年ー1912年)の25年間で線路キロ数は9.3倍、貨物輸送トン数は50.7倍、旅客輸送人員は23倍に増えたことが表で示されているほか、産業の発展に私鉄が大きく寄与したこと、鉄道の発展が米市場に与えた影響についても記述あり。(P186-192)
『富岡製糸場 生糸がつくった近代の日本』田村仁/写真・文 福音館書店 2021年
生糸を運ぶための鉄道がいくつも建設されたことが、地図とともに説明されている。(P27-29)
2 アメリカについて
『アメリカ経済史』 岡田泰男/著 慶応義塾大学出版会 2000年
石炭が19世紀後半のアメリカの経済成長に重要な役割を果たした鉄道業と結びついた、という記述あり。(P55)
『アメリカの鉄道史』 近藤 喜代太郎/著 成山堂書店 2007年
「鉄道で変わり始めたアメリカ社会」(P39ー)という章のなかで、「鉄道ができた地域は、それを中心に変わり始める。人の移動性が急速に高まり、時間と距離の観念が変わった。半ば孤立していた集落、都市のつながりが出来、畜力、運河などに依存していた頃に比べて、運賃が大幅に下がり、様々の産業に対する刺激になった。不動産価値の増加は借金への担保力を増し、起業の追い風となった。」という記述あり。
3 関連する記述はなかったが、交通経済学の入門書を2冊紹介した。
『現代の交通経済学 THEORY&POLICY』 小淵洋一/著 中央経済社 2000年
『交通経済のエッセンス』 田邉 勝巳/著 有斐閣 2017年
後日『帝国日本と鉄道輸送』という主として19世紀末以来、韓国での日本の鉄道事業について書かれた資料が兵庫県立図書館に所蔵があることを確認した。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
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- 現代の交通経済学 THEORY&POLICY 小淵洋一/著 中央経済社 (当館請求記号:681/0024/300000)
- 交通経済のエッセンス 田邉 勝巳/著 有斐閣 (当館請求記号:681/タコH/)
- アメリカの鉄道史 近藤 喜代太郎/著 成山堂書店 (当館請求記号:6862/0402/)
- 富岡製糸場 田村 仁/写真・文 福音館書』 (当館請求記号:63/タト/)
- 朝日百科*日本の歴史 10 近代1 岸俊男/(他)編 朝日新聞社 (当館請求記号:211/0269/200100)
- アメリカ経済史 岡田泰男/著 慶応義塾大学出版会 (当館請求記号:3325/0081/)
- 日本鉄道史 幕末・明治篇 老川 慶喜/著 中央公論新社 (当館請求記号:6862/ニホ/000010)
- 日本の鉄道 成立と展開 野田正穂/(他)編 日本経済評論社 (当館請求記号:6862/0045/)
- キーワード
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- 鉄道
- 経済
- 産業
- 物流
- 交通経済
- アメリカ
- 明治時代
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 事項
- 質問者区分
- 学生
- 登録番号
- 1000334624