レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2013/11/23
- 登録日時
- 2013/12/22 00:30
- 更新日時
- 2013/12/26 19:28
- 管理番号
- 6000013822
- 質問
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解決
宝塚市の清荒神の参道で売っている「こぼれ梅」は、落語にも登場すると聞いたが、どのように落語の中で扱われているのかわかる本はあるか。
- 回答
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朝日新聞2011年1月19日の記事より、上方落語「鷺とり」に登場すると判明。この落語の全文は『桂枝雀爆笑コレクション 3 けったいなやっちゃ』に収録されている。
- 回答プロセス
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地理(291)演芸-落語(779)落語本(913.7)の書架を探す。
『兵庫県歴史散歩 上 神戸・阪神・淡路』(山川出版社)『郷土資料辞典 兵庫県』(人文社)『兵庫県大百科事典 上』(神戸新聞出版センター)などに「清荒神清澄寺」(きよしこうじんせいちょうじ)の項目はあるが、こぼれ梅についての記載はなし。
Googleで「清荒神 こぼれ梅」で検索すると、朝日新聞2011年1月19日の「ますます勝手に関西世界遺産 【こぼれ梅】しとやかに舌上の花」の記事がヒット。これによると、桂枝雀の十八番であった上方落語「鷺とり」にこぼれ梅が登場するとのこと。みりんの絞りかすで、ほろほろした様子が梅の花に似ているところからこの名がついたとあり。清荒神の参道で売られており、また伊丹名物として伊丹の小西酒造が発売しているとも記載があり。
『増補 落語辞典』(青蛙房)p133、『現代上方落語便利事典』(少年社)p183に「鷺とり(雁とりとも)」のあらすじが載っているが、こぼれ梅についての記載はなし。
『上方落語のネタ帖 1分でわかる噺のあらすじ笑事典』(PHP研究所)p88-89「鷺とり」に、定職を持たずぶらぶらしている男が伊丹の名物「こぼれ梅」で雀を酔わせ、殻つきの南京豆を枕にさせて雀をつかまえようなどと試みるが失敗に終わり、鷺とりに挑戦するという落語の内容があり。桂枝雀の高座が印象的との記載もあり。
さらに所蔵資料を検索し、『桂枝雀爆笑コレクション 3 けったいなやっちゃ』(筑摩書房)に「鷺とり」が収録されていると判明。こちらは貸出中だったがシリーズの別の巻が書架にあり、内容を確認すると全文が収録されていたため、予約して借りていただいた。
なお、『新・食品事典12 酒』(真珠書院)p324のみりんの項の中に、圧搾した残りの粕はみりん粕あるいはこぼれ梅と呼ばれ、そのままおやつに食べたり漬物などの加工用にされるとの記載があったが、名の由来や落語「鷺とり」との関係についての記載はなかった。
- 事前調査事項
- NDC
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- 小説.物語 (913 9版)
- 大衆演芸 (779 9版)
- 参考資料
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- 『落語事典 東大落語会/編』(青蛙房)
- 『現代上方落語便利事典 相羽 秋夫/著』(少年社)
- 『桂枝雀爆笑コレクション4 桂 枝雀/著』(筑摩書房)
- 『酒 河野 友美/編』(真珠書院)
- 『上方落語のネタ帳 小佐田 定雄/著』(PHP研究所)
- キーワード
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- こぼれ梅(コボレウメ)
- みりん(ミリン)
- 清荒神清澄寺(キヨシコウジンセイチョウジ)
- 宝塚市(タカラヅカシ)
- 落語(ラクゴ)
- 上方落語(カミガタラクゴ)
- 桂枝雀(カツラシジャク)
- 鷺とり(サギトリ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 一般
- 登録番号
- 1000142281