レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2023年10月18日
- 登録日時
- 2024/01/04 16:48
- 更新日時
- 2024/03/21 13:44
- 管理番号
- 埼久-2023-071
- 質問
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解決
小野道風(おのとうふう)の書いた『平安朝かな名蹟選集 第25巻 綾地歌切』(飯島稲太郎編 書芸文化新社 1982)を持っており、『白楽天詩巻 続 古詩』という作品を書写したものと資料には書いてある。こちらに書かれた漢詩を仮名で読みたい。また、最初の一行が何と書かれているのか知りたい。
- 回答
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以下の図書を紹介した。
『新釈漢文大系 97 白氏文集』(明治書院 2017)
「巻二」の章、「続古詩十首」の節p340-343「其五」に漢詩あり。書き下し文と通釈あり。
『白楽天全詩集 第1巻』(白楽天著 佐久節訳註 日本図書センター 1978)
「続古詩十首」の節p123-125「五」に漢詩あり。書き下し文あり。
- 回答プロセス
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1 参考図書を確認する。
『書道基本用語詞典』(春名好重[ほか]編集 中教出版 1991)
p10「綾地切(あやじぎれ)」
「伝小野道風筆・伝藤原佐理筆。行草体、中字。もと巻子本、料紙は綾。タテ二八―二九センチ。一行七、八字。」とあり、
その後の解説に「綾地に書写しているので〈綾地切〉という。『白氏文集』の詩を書いている。」とあり。
『書の総合事典』(井垣清明[ほか]編著 柏書房 2010)
p210「代表的な道風の〔中略〕また、そのほかに、『白氏文集』を書写した巻子本の断簡、「絹地切」「綾地切」などが諸家に分蔵されている。」とあり。
2 自館目録を〈綾地切〉〈白氏文集〉〈小野道風〉〈白楽天〉で検索する。
『日本名跡叢刊 82 平安-絹地切』(二玄社 1984)
p37-50 綾地切の図版あり。図版の下に、その図版の白文あり。
p53-54 現存する小野道風著の綾地切が「白氏文集」の2巻、3巻、4巻、54巻の書写である旨記述あり。
p61 掲載されている綾地切の釋文あり。
3 《国立国会図書館デジタルコレクション》(https://dl.ndl.go.jp/ 国立国会図書館)を〈綾地切 & 小野道風〉で検索する。
〈その他調査済み資料〉
『小松茂美著作集 第1巻 平安朝伝来の白氏文集と三跡の研究1』(小松茂美著 旺文社 1996)
『小松茂美著作集 第2巻 平安朝伝来の白氏文集と三跡の研究2』(小松茂美著 旺文社 1997)
『小松茂美著作集 第3巻 平安朝伝来の白氏文集と三跡の研究3』(小松茂美著 旺文社 1997)
『書道芸術 第14巻 藤原佐理 小野道風』(中央公論社 1976)
『新釈漢文大系 105 白氏文集』(岡村繁著 明治書院 2005)
ウェブサイト・データベースの最終アクセス日は2023年10月18日。
- 事前調査事項
- NDC
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- 書.書道 (728 9版)
- 詩歌.韻文.詩文 (921 9版)
- 参考資料
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- 『新釈漢文大系 97 白氏文集』(明治書院 2017) , ISBN 978-4-625-67324-5
- 『白楽天全詩集 第1巻』(白楽天著 佐久節訳註 日本図書センター 1978) , ISBN 4-8205-9076-6
- キーワード
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- 小野 道風(オノ ミチカゼ)
- 白 居易(ハク キョイ)
- 漢詩(日本)
- 書跡集
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000344247