レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2021年12月05日
- 登録日時
- 2023/06/16 15:45
- 更新日時
- 2023/09/23 14:17
- 管理番号
- 堺-2023-080
- 質問
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解決
昔話「わらしべ長者」について、何冊かの絵本を読んだが、最後は同じだが話の筋が違う気がする。
- 回答
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『日本昔話事典』(p.1040)に、わらしべちょうじゃ(藁しべ長者)は、
「男の子が親から藁しべを1本もらい道を行き、その藁と食物を包む木の葉と取り換え、その木の葉と味噌と、味噌と名刀とを取り換える。その名刀によって男の子が豊かになるという話」である三年味噌型。「男が観音に祈願し、最初につかんだ物を大切にせよとの観音のお告げを受けて藁しべを拾い、藁でしばった蛇と、若様の持つミカンと換え、ミカンと、のどのかわいた旅人の持つ反物とを換え、反物と馬とを、馬と田畑とをそれぞれ取り換えて大金持ちになる」観音祈願型に分けることができるという記載がある。
堺市立図書館で所蔵しているわらしべ長者の絵本を確認したところ、観音祈願型の割合が高い。また、蛇が出てくる絵本は見つからず、虻が登場するものが多く見受けられた。
『昔話・伝説小事典』(p.272)では、観音祈願型について、「ある男が観音に出世祈願をし、寺を出て最初に手を触れたものを大切にせよとのお告げを受ける。男の持つ虻を縛った藁しべが、蜜柑、反物、馬、田畑と家にかわっていく。」と記載がある。
そのほか、『ガイドブック日本の民話』(p.209)には、二つの大きな型があるとして、双方の詳しいあらすじが載っているが、「三年味噌型」「観音祈願型」という記載はなかった。『日本昔話ハンドブック』(p.205)には、「三年味噌型」「観音祈願型」という記載があった。
(南図書館)
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 風俗習慣.民俗学.民族学 (38 8版)
- 参考資料
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稲田 浩二/[ほか]編 , 稲田‖浩二. 日本昔話事典. 弘文堂, 1978.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I005725616-00 (p.1040) -
野村純一 [ほか]編 , 野村, 純一, 1935-2007. 昔話・伝説小事典. みずうみ書房, 1987.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001891505-00 , ISBN 4838031084 (p.272) -
日本民話の会 編著 , 日本民話の会. ガイドブック日本の民話. 講談社, 1991.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002150499-00 , ISBN 4062045958 (p.209) -
稲田浩二, 稲田和子 編 , 稲田, 浩二, 1925-2008 , 稲田, 和子, 1932-. 日本昔話ハンドブック. 三省堂, 2001.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000003001786-00 , ISBN 4385410410 (p.205)
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稲田 浩二/[ほか]編 , 稲田‖浩二. 日本昔話事典. 弘文堂, 1978.
- キーワード
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- わらしべ長者
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000334611