レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2023/8/16
- 登録日時
- 2023/09/17 00:30
- 更新日時
- 2023/09/17 00:30
- 提供館
- 宮城県図書館 (2110032)
- 管理番号
- MYG-REF-230123
- 質問
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解決
どうして「電車が来ます」と言わないで「電車が参ります」と言うのですか。電車に敬語をつけるのは変だと思います。
- 回答
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下記資料に、乗り物に対して謙譲語「参る」を用いることができる旨の記載がありました。※【 】内は当館請求記号です。
資料1 国立国語研究所 編集『私たちと敬語』(新「ことば」シリーズ ; 21), ぎょうせい, 2008年【815.8/2008.3】
pp.106-108 「巻末資料」-「第2章 敬語の仕組み」-「3 謙譲語II(丁重語)」-「(「参る・申す」型)」の項に、「バスが参りました」という文例について解説がありました。
・「参る」型の謙譲語は、自分側の行為・ものごとなどを、話や文章の相手に対して丁重に述べるもの。
・「バスが参りました。」のように、立てなくても失礼に当たらない第三者や、事物について使うことができる。
資料2 萩野貞樹 著『ほんとうの敬語』(PHP新書 ; 345), PHP研究所, 2005年【815.8/2005.5】
pp.164-165「第四章 敬語雑記帳Q&A」-「Q15」の項に関連する記載がありました。一部を引用します。
「駅で「電車がまいります」という言葉を聞くことがあります。「まいる」はただ「来る」「到着する」「近づいている」という意味のようですが、ここは敬語「まいる」を使う場面なのでしょうか。」
「「電車がまいります」はよく問題になります。この「まいる」は、必要ではありませんが使ってもよい。目くじらを立てるほどのものではありません。(中略)駅員からお客さんへのアナウンスとして「電車がまいります」は、べつに変な用法ではありません。尊重すべきお客さまの方へ、われわれが提供する車両が近寄って来ている、ということを言っていますから、謙譲語の正当な使い方です。(後略)」
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 文法.語法 (815 9版)
- 参考資料
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- 国立国語研究所?編集. 私たちと敬語. ぎょうせい, 2008.3【815.8/2008.3】:
- 萩野/貞樹∥著. ほんとうの敬語. PHP研究所, 2005.5【815.8/2005.5】:
- キーワード
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- 日本語 -- 敬語
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000338784