レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2024年03月17日
- 登録日時
- 2024/03/17 16:14
- 更新日時
- 2024/04/07 12:18
- 管理番号
- 蒲郡-2024-03171-般
- 質問
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解決
「尺骨(しゃっこつ)」の語源
- 回答
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『重訂解体新書』で大槻玄澤が意訳として初めて用いた。「尺骨の名称は直訳ではなく、そのもつ意味から意訳されて造られたものである。古代ローマではこの骨の長さをもって 1 尺として度量に使われたからである。二つ目は中国の周の時代(西周:BC1027-BC771;東周:BC770-BC256)からも尺のほかに、咫、尋、常という諸々の度量法があったためである。ゆえに、蘭中の旧知識と新知識を融合した結果(「暗与之合、又和蘭別名」)、「尺骨」を造語したという経緯である。」
- 回答プロセス
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1.「尺骨 語源」でWEB検索。ウィキペディア「尺骨」の「語源」、『解剖学骨名「尺骨」の由来を巡って医学文化史の世界を瞥見する』を見る。回答欄の情報を得る。
2.自館の49医学の棚を見る。「尺骨」の語源についてはわからず。
3.自館の609度量衡・計量法の棚を見る。『単位と記号』で古代オリエント時代に生まれた「キュービット」は「腕を曲げたときの、ヒジの先から中指の先までの長さ」とあった。中国大陸由来の「尺」は「手指を広げて長さを測ったことに由来した」とあった。一尺の長さは時代によってばらばらとも。「咫(あた)」「尋(ひろ)」も人間の身体のサイズから生まれた単位。
『図解単位の歴史辞典』で「尺」の説明を見る。「親指から中指の先端までの長さに当たる」とあった。「常(じょう)」は中国で周代まで用いられた長さの単位。当時の尺で十六尺とあった。
5.回答欄の情報を質問者に伝えた。
他に調べた資料『骨の事典』鈴木 隆雄∥総編集 林 泰史∥総編集 朝倉書店 2018
こちらには記載がなかった。
- 事前調査事項
- NDC
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- 医学 (490)
- 度量衡.計量法 (609)
- 参考資料
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李 強. 解剖学骨名「尺骨」の由来を巡って医学文化史の世界を瞥見する. 2014. 大阪物療大学紀要 2 (0) p. 53-61
https://www.jstage.jst.go.jp/article/bcokiyo/2/0/2_KJ00009180519/_pdf/-char/ja -
白鳥敬著. 単位と記号. 学研教育出版, 2013.
https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000136-I1130000796988528256 , ISBN 9784054056916 -
小泉袈裟勝 編著. 図解単位の歴史辞典. 柏書房, 1989.
https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002018294 , ISBN 4-7601-0512-3
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李 強. 解剖学骨名「尺骨」の由来を巡って医学文化史の世界を瞥見する. 2014. 大阪物療大学紀要 2 (0) p. 53-61
- キーワード
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- 尺骨
- 語源
- 尺
- 単位
- 大槻玄澤
- 重訂解体新書
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000347599