レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2023年11月01日
- 登録日時
- 2023/11/01 18:02
- 更新日時
- 2023/12/11 14:48
- 管理番号
- 00000202430
- 質問
-
解決
「朝山将監」「朝日将監」「龍造寺主膳」の3人は同一人物なのか。
- 回答
-
御質問の件について、次のとおり回答します。
1.朝山将監と龍造寺主膳が別人であることが確認できた資料
(1)『佐賀藩の総合研究 正』 藤野 保/編 吉川弘文館 1981
p.408 寛永12年竜造寺氏血脈の朝山将監(竜造寺政家の子)
(2)『佐賀の江戸人名志』 川上 茂治/著 佐賀新聞社 2001
p.330 「竜造寺的傳系図」(略)
(龍造寺)政家の子の中に、「将監(朝山)」と「主膳」の名前あり。龍造寺隆信の孫にあたる。
(3)『肥前陶磁史考 附録系図』 中島 浩気/著 肥前陶磁史考刊行会 1936
「龍造寺系図」
(龍造寺)政家の子の中に、「将監」と「教源」の名前があり、次の記載がある。
・「将監」…朝山氏 江上家種養子
・「教源」…小城松尾山住職 母後藤氏 始主膳 後年還俗シテ龍造寺龍安ト改ム
2.朝日将監が朝山将監・龍造寺主膳と別人であることが確認できた資料
(4)『新鳥栖市史』 木原 武雄/著 鳥栖市史出版後援会 1969
p.161 朝日但馬将監資真(朝日山城主・鳥栖旭町)
正平14年「大保原合戦(筑後川の戦)」に赴いた人物一覧に名前の記載あり。
(5)『新いまりの歴史散歩』 伊万里市郷土研究会/編 芸文堂 1990
p.182 「~家繁は、実は少弐氏の一族鳥栖市朝日山城主朝日将監の子で、将監没後隆信に
養われて成人した名門の人です。~」
- 回答プロセス
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○「佐賀県立図書館人名データベース」で「朝山将監」を検索し、ヒットした以下の資料を調査。
・『佐賀藩の総合研究 正』p.408
・『佐賀の江戸人名志』
p.330 〔竜造寺的傳系図〕
竜造寺隆信―政家―高房―白庵(伯庵)
主膳
将監(朝山)
・『風雲肥前戦国武将史』
p.34 龍造寺氏系図あり
・『肥前陶磁史考 附録系図』
龍造寺 将監 朝山氏 江上家種養子
教源 小城松尾山住職 母後藤氏 始主膳 後年還俗シテ龍造寺龍安ト改ム
・『新鳥栖市史』p.161
→正平14年(1360年・室町時代)におこった「大保原合戦(筑後川の戦)」に赴いた人物一覧の中に名前があがっており、そもそも時代が異なる
・『新いまりの歴史散歩』p.182
→本来「朝山将監」は隆信の孫にあたるが、「朝日将監」は隆信と同時期に生きている。つまり「朝山将監」と「朝日将監」は別人。
- 事前調査事項
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「朝山将監」…龍造寺高房の弟。龍造寺伯庵が幕府に申し立てた際に同行していた。子は家繁。後に伊万里の田尻で過ごす。 ※家繁…鳥栖朝日山城主の子。後の伊万里城主。
『幕末維新 永松七郎助史料集』p.150
『新いまりの歴史散歩』p.182
『久保田町史 上』p.292-296
- NDC
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- 九州地方 (219)
- 参考資料
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(1)『佐賀藩の総合研究』 藤野 保/編 弘文館 1981
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000039-I002599589-00 -
(2)『佐賀の江戸人名志』 川上 茂治/著 佐賀新聞社 2001
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000003023237-00 , ISBN 4882981114 -
(3)『肥前陶磁史考』 中島 浩気/著 肥前陶磁史考刊行会 1936 附録系図
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000039-I001582740-00 -
(4)『新鳥栖市史』 木原 武雄/著 鳥栖市史出版後援会 1969
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I053896368-00 -
(5)『新いまりの歴史散歩』 伊万里市郷土研究会/編 伊万里市郷土研究会 1990
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002036519-00 , ISBN 4905897432
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(1)『佐賀藩の総合研究』 藤野 保/編 弘文館 1981
- キーワード
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- 朝山将監
- 朝日将監
- 龍造寺主膳
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土 人物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000340432