レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 登録日時
- 2022/05/10 14:59
- 更新日時
- 2024/03/07 16:30
- 提供館
- 行橋市図書館 (2300131)
- 管理番号
- 行橋市2022-004
- 質問
-
解決
明治維新の頃、黒田家はいろいろあって知事になれなかったが、初代福岡県知事は誰かを知りたい。
- 回答
-
有栖川宮熾仁親王(ありすがわのみやたるひと)
『福岡県の歴史』福岡県総務部総務渉外課/編集,福岡県,1981年,P138
▼追加資料▼
『福岡県百科事典(上・下)』西日本新聞社福岡県百科事典刊行本部/編集,西日本新聞社,1982年
『明治・大正・昭和の郷土史 40 福岡県』昌平社,1981年,p13
- 回答プロセス
-
郷土史資料の棚でこれに載ってないかな、と思って確認したら載っていた。
福岡県史でも調べようかと思ったが、情報が細かすぎてわかりにくかったのでこちらの方がおすすめである。
▼追加調査▼
回答の資料以外に無いものか調査を行う。福岡県の知事の情報を探しているので、郷土資料に重点をおいて検索する。
『福岡県百科事典』というものが上下巻であるようなので、内容を確認してみると、
下巻p148「知事」の項目に「知事は普通地方公共団体の長として府県に置かれ府県を統括し代表する。明治政府は中央集権政策により府県を治めるため国の任命する藩知事、県令、知事を置いた。……藩知事には黒田長知が、廃藩置県後の初代知事には1871年(明治4)7月有栖川宮熾仁親王が任命された。公選初代の知事には1947年(昭和22)4月杉本勝次が選ばれた」とある。
さらに下巻p704「福岡藩」の項目では「……贋札事件で知藩事長知が解任され、有栖川宮熾仁親王が県知事になった」との記述あり
続いて上巻p74「有栖川宮熾仁親王」の項目を確認すると、「……戊辰戦争では征東軍の大総督として江戸・東北の幕府軍を鎮定し、1870年兵部卿となった。
同年福岡藩では贋札事件が発覚し、翌年に知藩事黒田長知(第12代藩主)が罷免、閉門処分となり親王が福岡藩知事(のち初代福岡県知事)に任命された。・・・」と記載があり、廃藩置県後に任命された初代福岡県知事は「有栖川宮熾仁親王」であり、「杉本勝次」は公職選挙法施行後、初の選挙で県知事に選ばれたことが分かる。気になるならば、どういう経緯があってなのか、背景なども併せて調べることができる資料となっている。
他に『明治・大正・昭和の郷土史 40 福岡県』のp13には、参考文献として歴代県知事と県議会議長の一覧表が載っている。知事は初代(明治4年)~48代(昭和54年)、議長は初代(明治12年)~22代(大正4年)の記載であるが、こちらでも初代福岡県知事は「有栖川宮熾仁親王」であることが確認できる。
- 事前調査事項
-
ウィキペディアで調べたら、杉本勝次となっていたが、もっとちゃんとどんな人か調べたい。
- NDC
-
- 九州地方 (219)
- 参考資料
-
- 福岡県総務部総務渉外課/編集. 福岡県の歴史. 福岡県, 1981年. p. 138 (当館請求記号 K 209, 当館資料番号 110004967)
- 西日本新聞社福岡県百科事典刊行本部/編集. 福岡県百科事典 (上・下). 西日本新聞社, 1982年. p. 74(上),148(下),704(下) (当館請求記号 K 030, 当館資料番号 110018280(上),110018298(下))
- 明治・大正・昭和の郷土史 40 福岡. 昌平社, 1981年. p. 13 (当館請求記号 K 209, 当館資料番号 110004884,115278061)
- キーワード
-
- 福岡県
- 県知事
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土 人物 郷土 人物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000316056