18世紀~19世紀に刊行された結髪師のためのマニュアル等(図版有)の所蔵あり
OPACのURLと検索のヒント、該当書籍の書誌、解題を回答
以下、2005年化粧文化展「おしゃれの本棚」ハンドアウトより
---
Le Gros. Livre d'estampes de l'art de la coeffure des Dames Francises. Paris: Aux Quinze-vingts, 1765.
Le Gros. II, IV. Supplement de l'art de la coeffure des dames francoises par le sieur Legros, enclos des quinze-vingts. Paris: chez Antoine Boudet, 1769.
著者ル・グロは18世紀半ばに「結髪師」という職業が注目されるきっかけになった人物。新しい髪型を考案して人形を使った展示を行ったり、学校を開いて結髪師の養成に尽力し、結髪師による初の髪型集を刊行した。本書の増補版は、ヨーロッパの王侯貴族に贈られ大好評を博したといわれている。
---
One of the Ladies' Committee of Almacks. How to arrange the hair : golden rules for the fair sex : numerous illustrations of mistakes and remedies. London: Partridge and Co., 1875.
容姿全体のなかでの髪型の重要性を説いた本。12枚の挿絵で、顔形別にヘアスタイルの成功例と失敗例を比較できるようになっている。
---
Henri de Bysterveld. Album de coiffures historiques, per Henri de Bysterveld. Paris: [Impr. de P. Dupont], 1864.
パリで活躍した結髪師、アンリ・ド・ビステルヴェルドによる3冊目の髪型集。《アポロ》、《皇帝》などのタイトルをつけた24の髪型が図版とともに紹介している。
---
Creer, Edwin. Board work ; or the art of wig making etc. : designed for the use of hairdressers and especially of young men in the trade. London: R. Hovenden & Sons, 1887.
著者が編集を担当していた『ヘアドレッサーズ・クロニクル』に掲載されたものを増補して刊行された。かつらをつくる手順が髪を集めるところから解説している。
---
Uzanne, Octave, La parure excentrique epoque Louis XVI. Paris : Edouard Rouveyre, 1895.
本書には1770年代から1780年代の初めにかけて一世を風靡し、ときに風刺の対象ともなった奇抜な髪型100点を収録している。マリー・アントワネットが宮廷生活を謳歌していた時代のヘアモードをいきいきと再現している。
---
Mallemont, A. Manual of ladies' hairdressing for students. London: Osborne, Garrett & Co., 1899.
フランスの調髪師マルモンによる学生向けの手引書。髪の梳き方やマーセル・アイロンの当て方、かつらを用いた髪型などを図版入りで紹介している。
---
Mallemont, A. Manuel du posticheur. Paris: Albert Brunet, 1900.
かつら製作について、切り取った髪の処理からかつらにするための加工法、かつらの土台の作り方やパーツとしてのつけ毛など、かつら製作の手順を解説している。
--
Sutton, Alfred M. Boardwork: or the art of wigmaking, &c.. London: R. Hovenden & Sons., 1903.
クーリアによる同名の書籍を下敷きに、サテュンが新たな情報を付け加えて、結髪術を学ぶ人への手引書として刊行した。